新潟県燕三条地域で活動する一般社団法人燕三条青年会議所(結城義博理事長)は13日、衆院選(15日公示、27日投開票)新潟2区に立候補を表明している前職の細田健一氏と菊田真紀子氏、新人の井上基之氏の3氏によるに公開討論会をライブ配信だけで行った。
公開討論会ではそれぞれが自己紹介を行ったあと、選挙の争点や経済政策、少子高齢化対策、地域間連携など主要課題について話したほか、相手を指名して質疑も行った。概要は次の通り。
細田氏は無所属で出馬予定で、自民党県連の推薦を受けていることを説明した。菊田氏は立憲民主党の公認候補で長年、野党として活動してきた経緯を述べた。井上氏は日本維新の会の公認候補で、社会福祉法人の理事長として現場で福祉に携わってきた経験を紹介した。
菊田氏は、自民党の派閥裏金問題で国民の政治不信が高まっていることを指摘し、政治への信頼を取り戻すことが最大の争点だと述べた。井上氏は、政治家が国民の信頼を得るために透明性を高める必要があると主張した。細田氏は、この選挙は政権選択の選挙であり、どの政党が新潟の課題に取り組めるかが争点だと述べた。
井上氏は、アベノミクスは財政出動が不十分だったと評価し、国内需要を拡大するための政策が必要だと主張した。細田氏は、アベノミクスで企業収益や雇用に一定の成果があったと評価しつつ、賃上げを促進する政策が必要だと述べた。菊田氏は、アベノミクスによる格差拡大を指摘し、分厚い中間層を復活させるための人への投資と富裕層への課税強化を提案した。
細田氏は、若者の安定した雇用を作ることが少子化対策の鍵だと述べた。菊田氏は、教育費負担の軽減や子育て支援の強化を提案した。井上氏は、可処分所得を増やして選択肢を広げることが重要で、ベーシックインカムなど思い切った社会改革の必要性を訴えた。
菊田氏は、自治体間の連携だけでなく、住民や企業、NPOなど多様な関係者が関わることの重要性を指摘した。井上氏は、広域連携のためには統治機構改革が不可欠だと主張し、首都機能の一部移転なども提案した。細田氏は、都市と地方の交流人口を増やすことが地方活性化につながると述べ、新しい発想での取り組みを提案した。
井上氏は菊田氏に子どもたちの笑顔をつくる政策について質問した。菊田氏は、教育費の無償化や子育て支援の強化を訴えた。細田氏は菊田氏に新潟県のために成し遂げた実績について質問した。菊田氏は、法律改正や予算獲得などの実績を説明した。菊田氏は細田氏に自民党の農業政策への評価を質し、細田氏は一定の成果はあったものの、さらなる農業振興策が必要だと述べた。
最後に細田氏は、新潟の課題に真摯(しんし)に取り組む決意を示した。菊田氏は、政治への信頼を取り戻し、国民主役の政治を実現したいと訴えた。井上氏は、古い政治を打ち破り、国民のための新しい政治を目指すと述べた。