元・中古自動車小売業の渡辺商会(資本金2,500万円・新潟県新発田市蔵光)は1日、新潟地裁新発田支部から特別清算開始命令を受けた。負債は金融債務を中心として債権者約4人に対し約3億円。
帝国データバンク新潟支店によると、同社は1968年(昭和43)4月創業、76年(昭和51)12月に設立。新車・中古車小売を主力として整備、板金修理、保険代理業務を手がけていた。営業エリアは地元新発田市を中心に下越地区に及び、一般個人、ドライバー、個人事業主や事業所を得意先としてピーク時の2006年9月期には年売上高約10億円を計上していた。
しかし、少子高齢化、高齢者の自動車免許返上などをはじめ、同業者やディーラーとの競争が激化するなか、近年の売上高は4億にとどまっていた。
この間、前代表の死去後、現代表清算人が代表に就任したが、その後の経営者が定まらなかったことから、23年8月に同業者からのM&Aを受け入れ、23年11月30日の株主総会で解散していた。
なお、同社が運営していた店舗、従業員は別会社の下で継承され、運営継続されている。