新潟県三条市の森町小学校(今井泰輔校長・児童68人)で、新型ウイルスの感染防止のため休んでいた文化祭のバザーが復活した。19日、PTAに代わって地元の日帰り温泉「いい湯らてい」が調理する新しい形の令和版バザーが開かれた。
「いい湯らてい」が用意したメニューは、オムライスをはじめ、鳥のから揚げ、フライドポテト、フランクフルトなど。事前にGoogleフォームを利用してオンラインでバザー利用のアンケートを取り、用意する料理の数のめどをつけていたのも令和流だ。
少しでも温かいオムライスを食べもおうと、「いい湯らてい」で調理したオムライス120食を持ち込んだのに加え、その場でもオムライスを調理してできたてを味わってもらった。オムライスは結局、320食を販売した。
スタート時には100人以上が順番待ちの行列をつくった。食べたいメニューを買い求めて席に着いて食べるセルフサービス。販売に当たる「いい湯らてい」の社員は大忙しだった。
5年生の女子児童は「楽しいし、仲のいい友だちと一緒に食べれてうれしい。めったにないから」とご機嫌。そのお母さんは「今までバザーがなかったので、この子は初めてのバザー。久しぶりで良かった」とバザーの特別感を味わっていた。
PTA会長の佐藤宏徳さん(39)は「子どもたちが楽しむことをやりたい。子どもたちの笑顔が見たいと、令和版バザーを考えた。ご覧の通りの笑顔で、役員の皆さんも生き生きと笑顔でやって良かった」と喜んだ。
バザーを復活させようとなったが、5年ぶりのバザーなので、以前のバザーを知る保護者はもうほとんどいない。以前は保護者が豚汁などを調理して提供していたが、同じような方法でいきなり再開するのは難しかったが、来年のPTA会長が「いい湯らてい」に務めていることもあり、「いい湯らてい」にお願いしようとなった。
佐藤さんは「予想以上に大勢に来ていただいた。来年以降もこういう形nバザーが定着していけばいい」と新しいバザーの手法に自信を深めた。
オムライスの調理でフライパンを振った「いい湯らてい」の椿保夫男支配人は「オープンキッチンのような緊張感もあった」と無事に終わってほっとしていた。
「地域とのつながりは大切。子どもたちの笑顔もいっぱいで、風呂に入りに来てくれればなおありがたい」と笑い、こういう機会があればいろんな所に出店したい」と出張販売に意欲的だった。