お笑いコンビ「カラテカ」で清掃会社を起業した入江慎也さん(47)を迎えての「起業・新事業アイディア創出セミナー」が、12月10日(火)午後7時から新潟県三条市・三条市体育文化会館で開かれる。
主催は三条商工会議所青年部(小野塚雄也会長)。第1部で入江さんが40分ほどの基調講演のあと、第2部で入江さんと燕三条地域の経営者でもある小野塚会長と燕商工会議所青年部の熊倉正人会長(予定)の3人でクロストークを行う。
クロストークでは経営に関する話題はもちろん、入江さんから燕三条地域がどう見えるか、燕三条はものづくりが盛んなので掃除道具や今後のビジョンなどについて話し合い、8時半に終わる。
入江さんは東京都小平市出身で1997年に同級生の矢部太郎さんと「カラテカ」を結成。2019年に吉本興業を解雇され、1年余り清掃のアルバイトをして20年にゼロから清掃会社ピカピカを立ち上げた。今ではフランチャイズが全国32店舗に広がった。23年には著者「信用」(新潮社)が発刊された。
セミナー開催の記者会見が23日開かれ、入江さんはオンラインで参加した。入江さんは清掃会社を始めて動機について、解雇されたときは「どん底でまったく前が見えなかったが、このままじゃ終われないと。そのままで終わっちゃうと人生このままだなと思って、その悔しい気持ちを力に代えようと思った」と話した。
それからの4年間で「わかったのは、動いていれば少しは未来が変わるということ」振り返った。セミナーでは「いろんな話をさせてもらって、悩んでいるとか、この先どうしようかなと思ってる人がいたら一緒に何かものづくりをした。それがめちゃくちゃ当たる可能性もある」。
「動かないと何も可能性は生まれない」。「個人的には清掃グッズなどを皆さんから作っていただけたら。一緒に企画か、コラボして、売ったりしたらいろいろ楽しいと思う」と、セミナーが話し合いだけで終わるのではなく、具体的な商品開発につながる可能性に期待した。
小野塚会長は、近年はAIやIoTといったテクノロジーの進化でビジネスのあり方が変わり、とくに地域経済で若手後継者のアイデアと行動力が発展の鍵を握ると考えているという現状認識を話した。
燕三条地域には、新しいビジネスモデルの構築やデジタル技術の活用とか学べることはたくさんあり、この地域の若手経営者がよりいっそう活躍できるようなセミナーを開催したいと企画した。「このセミナーを通じて参加者がビジネスのコミュニティーを活性化し、新たなイノベーションを起こすきっかけになればなと思っている」と来場を待っている。
約400人の来場を目指す。先着順で観覧したい人は11月15日までにGoogleフォームから申し込む。問い合わせは事務局を置く三条商工会議所(0256-32-1311、info@sanjo-cci.or.jp)へ。