新潟県加茂市の紅葉で知られる加茂山公園の池の端で9日(土)、10日(日)の2日間、加茂山紅葉ライトアップが行われる。昨年の試験実施からことしはあかりもイベントも充実させたライトアップが市民の目を楽しませてくれる。
池の端にある茶屋「椿(つばき)の家」の店主、中林園子さんが昨年、加茂山の紅葉を昼だけでなく夜も楽しんでほしいと企画した。加茂青年会議所は毎年、加茂山を舞台にあかりで彩るイベント「AKARIBA(あかりば)」を開き、祭りのようなにぎわいになっていた。それが新型ウイルスの感染拡大から中止され、残念に思っている市民が多いという背景もある。
あかりの器具は自前で調達。「椿の家」で販売実習している地元新潟経営大学の伊部ゼミの学生にも手伝ってもらい、想像を大きく超える来場者があり、市民に喜ばれた。
本格開催のことしは、中林さんがふだんからコミュニケーションをとっている加茂市観光協会(会長・藤田明美加茂市長)が主催してくれることになった。午後6時から8時半までライトアップされる。
中林さんの手配で特別演出を用意した。9日は午後6時20分から池の端で燕市のハンドパン奏者、時田清正さんが演奏を披露。その後、7時から加茂山中腹の青海神社で神事と神楽の奉納が行われる。10日は午後6時20分から三条市のカリンバ奏者、坂井真子さんが池の端で演奏を披露する。
加茂市の花、ユキツバキの花をデザインしたライトを昨年より凝ったつくりにして学生が120個を作り、池のほとりに並べてともす。高さ100センチある四角い大型灯ろうも作り、伊部ゼミのひまわりすプロジェクトのキャラクター「ほっこりす」やユキツバキの花を描いた。
5日夜、試験点灯に訪れた3人の学生は「途中はあれだったけど、形になっちゃえば、いいのできたかな」と灯ろう出来栄えに満足。当日も1日6人の学生が池の周りの警備などを手伝う。
ライトアップの舞台について佐渡市出身の学生は「めっちゃ遊びやすくて、田舎から来たのでほど良さがちょうどいい」、新潟市北区出身の学生は「噴水がある公園と知らず、夏は涼しい、紅葉も去年はきれいだった」、新潟市中央区出身の学生は「家の周りにこういう所があると落ち着くなと最近、思っている。夜景も好きだし」とそれぞれに外から見た魅力を話していた。