新潟県三条市の三条ロータリークラブ(渡辺良一会長・会員56人)は、三条市立大学(アハメド・シャハリアル学長)で来春、行われる初めての卒業式に間に合わせようと、本来なら2年後のクラブ創立70周年記念事業を前倒しして14日、三条市立大学に国旗掲揚塔を寄贈した。
国旗掲揚塔は大学の正面玄関に向かう敷地の入り口に設置した。御影石の台座に3本のポールが立つ。事業費は300万円。14日は大学で贈呈式を行ったあと、「君が代」を流しながら渡辺会長が国旗、シャハリアル学長が大学旗、滝沢亮三条市長が市旗をゆっくりと掲揚した。
三条市立大学は2021年に開学して来春、初めて卒業生を送り出す。クラブ創立70周年は本来は2年後だが、国旗掲揚塔寄贈の発案者の70周年事業プロジェクト委員会・斎藤弘文委員長が、初めて三条市立大学を卒業する学生たちに間に合わせてほしいという思いから、過去に例のない3年間に及ぶ70周年事業プロジェクト委員会を立ち上げて前倒しで寄贈した。
贈呈式で渡辺会長はシャハリアル学長に国旗掲揚塔一式と国旗、大学旗の目録を手渡し、「毎年、この旗のもと学生の皆さんが世界に羽ばたいていってほしい」という国旗掲揚塔に込めた強い思いを話した。
滝沢市長は「われわれの思い、地元の思いをしっかりと学生とも共有して三条市立大学をさらに発展させることを誓う」と述べ、シャハリアル学長は、1期生のために寄贈を早めてくれたことに感謝した。
校舎の外観には学章の表示はなく、「ここに大学旗が立つことによって学章が定着していく」と喜ぶシャハリアル学長には、ロータリークラブに特別な思いがある。
シャハリアル学長は拓殖大学の学生時代に2年間、ロータリークラブから奨学金を受けている。「ロータリークラブのおかげという思いがあり、これでまたロータリークラブに対する経緯の気持ちが高まった」と新たなつながりを喜んでいた。