新潟県加茂市は「認知症とともに生きる笑顔あふれるまち加茂基本条例」の制定、10月1日から施行したのを記念して23日(祝・土)午後1時半から3時半まで加茂文化会館で東京大学大学院総合文化研究科特任研究員の恩蔵絢子(おんぞう おあやこ)さんを講師に講演会「認知症でも失われないものについて〜つながりを探る脳科学〜」を開く。
恩蔵さんは2023年1月のNHKスペシャル「認知症の母と脳科学者の私」出演で大反響を読んだ。同居する母親が、2015年にアルツハイマー型認知症と診断され、以来、娘として生活のなかで表れる認知症の症状に向き合ってきた。
一方で母親を脳科学者として客観的に分析することで、医者、患者、科学者、被験者という立場で研究するのとは違った認知症の理解をもつようになり、情報を発信している。
講演開始までの正午から午後1時半からホワイエでお薬相談(お薬手帳持参)、体験コーナー(骨強度・肌年齢・血管年齢 ・血圧測定・お口の健康チェック)、認知症関係のパンフレット設置、福祉用具展示などを行う。
市内外から無料で参加でき、申し込み不要、定員700人。手話通訳と要約筆記もある。問い合わせは加茂市役所長寿あんしん課(0256-41-4032)へ。恩蔵さんのプロフィルは次の通り。
■恩蔵絢子さんプロフィル
1979年、神奈川県生まれ。脳科学者。専門は自意識と感情。東京工業大学大学院総合理工学 研究科知能システム科学専攻後期博士課程修了(学術博士)。 現在、東京大学大学院総合文化研究科特任研究員。金城学院大学、早稲田大学、日本女子大学 で非常勤講師を務める。 現在は、重度認知症のある人の豊かな感情と高齢者の創造性に強く関心を持つ。
著書に『脳科学者の母が、認知症になる』(河出書房新社)、 『なぜ、認知症の人は家に帰りたがるのか』(永島徹氏との共著、中央法規出版)などがある。