新潟県燕市は19日、「つばめ輝く女性表彰」を行い、「つばめ輝く女性賞」として旧分水商工会女性部長の上田佳澄さん(60)、「つばめ輝く女性応援賞」として佐野プレス工業株式会社(燕市米納津)を表彰した。
つばめ輝く女性表彰は、すべての女性が輝いて活躍しやすい環境づくりを進めようと、身近なモデルとなる女性や、女性の活躍を応援する事業所・団体を表彰する制度。今回で9回目となった。
19日に燕市役所で開いた「女性活躍・ダイバーシティ推進フォーラム 2024」の冒頭で表彰式を行い、鈴木力市長からそれぞれに表彰状と記念の金杯を手渡した。
上田さんは、旧分水商工会女性部の部長などとして長年、地域を盛り上げる活動に取り組んでいる。分水地区の名物行事「おいらん道中」を盛り上げようと、2023年に初開催された「分水マチナカフェス」は上田さんの主導で企画、運営し、分水のまちなかにににぎわいを生んだ。
多くの人たちとのつながりを大切にし、ほかの団体と一緒に地域の人たちの活躍を後押しながら地域活性化に貢献したことなどが評価された。神奈川県出身で分水おいらん道中のおいらん役を務めた。芝居経験を生かして「華やぎちんどん隊」のメンバーとしても活躍している。
上田さんは「私なんて輝くところなんて何ひとつないのに、こんな賞をいただいて本当にいいんでしょうかと戸惑いましたけど、昨年の分水マチナカフェスの調整と奮闘を評価していただいたと伺い、ありがたくお受けしようと思った」と述べ、家族を含め、たくさんの人の協力に感謝した。
佐野プレス工業は、製造業という男性が多い職場になりやすい業種なのに社員の半数以上が女性。しかも勤続年数が平均10年以上と働きやすく続けやすい職場環境づくりを実現している。
小規模事業所ながら早くからハッピーパートナー企業や、つばめ子育て応援企業に認定される取り組みを実施。今後は「えるぼし」取得を目指して、さらに女性の活躍の取り組みを進めていることが評価された。
佐野祐一代表取締役は「当社の経営理念でありますスリーファーストというものがありまして、健康第一、安全第一、それに幸せ第一。この3つを常に掲げながらまた邁進しながら、これからもとくに女性のメンバーで支える企業を継続しながらまた精進してまいりたい」と述べた。
鈴木力市長はあいさつで2015年の女性活躍推進法の制定に合わせて女性が活躍できる環境づくりのプロジェクトに取り組んでいることを紹介。新潟県が男女共同参画推進企業を認定する「ハッピー・パートナー企業」に10月末現在で新潟市515社、長岡市168社に次いで燕市は県内で3番目に多い154社を数えていることを誇り、「今後も引き続きこの事業にしっかり取り組んでいきたい」と述べた。