障がいをはじめとする多様性に寛容な社会の実現を目指す「“ツナガル”フォーラム」が7日、新潟県三条市の体育文化会館で開かれ、三条市出身の全盲のシンガーソングライター、佐藤ひらりさん(23)のコンサートをメーンに市内保育園、高校、地域団体とのコラボレーションによる公演に出たり入ったりで裕に500人を超える来場があった。
三条市と三条市教育委員会が主催で2022年から毎年開かれている。ことしは「希望〜無限の可能性と夢の実現」をサブタイトルに、佐藤ひらりさんのほか、ふじの木保育園、三条東高校吹奏楽部、チアチームRAINBOW STARS、三条市立大学 uniBOX、音楽サークルまつぼっくりが出演してパフォーマンスを披露した。
一方で障がい福祉サービス事業所の利用者が作る菓子や雑貨の販売、作品展示、コーヒーの無償提供など活動発表を行った。
公演はチアチームRAINBOW STARSの演技に続き、ひらりさんが歌うオリジナル曲「expect」に合わせたチアで幕開きし、ひらりさんのステージに移った。
ひらりさんは「ツナガルフォーラムに3回連続させていただいて本当にうれしい」。2021年の東京パラリンピックで「君が代」を歌う夢をかなえ、それをきっかけに新潟県観光特使に就任し、三条市民栄誉賞を受けたことに感謝した。
オリジナルソングをはじめ歌謡曲や映画の主題歌、時季に合わせてクリスマスソングなど9曲をキーボードの弾き語りで披露した。ツナガルフォーラムのスタートは大学3年生だったが、この春、大学を卒業して社会人に。年を追うごとに輝きを増す歌声とステージングで来場者を魅了した。
休憩をはさんでほかの団体のパフォーマンスのあと、最後は恒例で「幸せなら手をたたこう」を会場とひとつになって合唱した。