新潟県三条市の小中学校PTAからなる三条市PTA連合会(博田亮輔会長)は14日、三条市立大崎学園でピン芸人の小島よしおさん(44)のトークショーを開いた。PTA会員の小中学生や保護者ら900人余りが来場して小島よしおさんのトークや芸を楽しんだ。
小島よしおさんは沖縄出身で千葉育ち。早稲田大学を卒業してお笑いの道へ進み、2007年には「そんなの関係ねぇ」と「オッパッピー」が流行語大賞にノミネートされるほど大ブレークした。
一発屋と評されて不遇な時期もあったが、子ども向けのライブ活動で再びファン層を拡大している。
三条市PTA連合会は毎年、ふるさと絵画コンクールとPTAバレーボール大会を恒例にしている。ことしはそれに加えてもっとたくさんの人が参加する意義のある事業を提供したいと考えた。
博田会長はあいさつで「新型ウイルス禍で、子どもたちを友だちと遊ぶ3次元の世界からテレビやタブレットを見るような2次元の世界に追いやってしまったような気がした。画面で見ていた芸能人が目の前に現れたらすごく深い思い出になる」と事業に込めた思いを話した。
トークショーのテーマは「夢と意志をもつ大切さ」。会場の全員で「小島よしおさーん!」と大きな声で呼び込むと、小島よしおさんはカラフルなSDGs海パンにキャップだけ着けて登場。ステージに上がると得意の奇声やアクションで観客を引きつけた。
さっそくねたを披露したあと服を着てトークショー。子どものころのようすや芸人になった経緯を話した。小島よしおさんは「自分ができること(Can)も大事だけど、やりたいこと(Want)をすごく大事にしている。どんな夢でも自分のやりたいことがピラミッドの土台。サラリーマンとか、アイドル、YouTuberとかいろんな夢があると思うが、Wantがないと何もできない」。
小島よしおさんは昨年から新潟県の新潟米HAPPY(ハッピー)大使に就任している。トークショーのあとは、米粒をかたどったかぶりものを着けてお米のうた『コメヂカラ』の歌と踊りを披露し、さらに200人ほどの子どもたちもステージに上がり、小島よしおさんと一緒に「そんなの関係ねぇ」や「オッパッピー」をやって盛り上がった。
子どたちより保護者の方が小島よしおさんのファンの世代。保護者の方が小島よしおさんに食いついていたが、全身を使ったパフォーマンスに子どもたちも夢中になり、すっかり小島よしおさんのファンになっていた。
市内中学校の3年の女子中学生は、友だち3人と一緒に参加し、会場からの質問で来春の高校受験の乗り越え方を質問した。小島よしおさんは、早大の模試はE判定で周囲からもやめた方がいいと言われたが、早大の過去問題を何回もやり、繰り返したことが自信になり、受験した3つの学部のうち2つで合格した経験を紹介。自信をもつことが大切で「あんまり最後の1、2カ月は新しいことをやらないで今までやってきたことを着実に繰り返すことがいいかもしれない」とアドバイスした。
中学生は小島よしおさんに顔がそっくりな級友がいるのがきっかけで、今春から小島よしおさんに興味をもち、YouTubeなどを見てファンになった。この日は「よしお」と書いた文字も用意し、「生で見た方が100倍くらいかっこよかった。受験勉強を頑張れると思った」と感激していた。
また、小島よしおさんはこの秋から地元三条市の企業コロナのオイルレスヒーターのイメージキャラクターを務めており、コロナの協賛でステージにコロナの石油ファンヒーターを置き、来場者にコロナのノベルティグッズのクリアファイルと定規をプレゼント。岩塚製菓の米菓もプレゼントされた。