総合印刷業の株式会社エンジュ(新潟県新発田市・資本金4000万円)は15日、事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。負債は債権者約209人に対し約5億9360万円。
帝国データバンク新潟支社の調べでは、同社は1995年12月に設立された総合印刷業者。オフセット印刷によるカタログ、パンフレットなど販促用広告物を主体にパチンコホールや食品スーパーからのちらし広告、事務用帳簿類、広報誌、求人雑誌など冊子類や名刺、封筒など小物類まで幅広い印刷を手がけた。
ほかに大型カラー出力サービスも行っており、2012年9月期には年売上高約8億1200万円を計上していた。
しかし近年は事業規模が縮小、経常赤字、債務超過が続いていた。新規事業領域としてデジタルサイネージやホームページ制作、動画制作などを手がけたが設備の老朽化、借り入れ負担が経営の重荷となり、中小企業活性化協議会や新潟県事業承継・引継ぎ支援センター、金融機関などとも事業再生や事業譲渡の協議を行ったものの成果は得られなかった。
24年9月期の年売上高は約3億円に減少、一段と資金繰りが悪化し、事業継続を断念した。