新潟県燕市は17日、プロ野球・阪神タイガースに所属する燕市出身の漆原大晟(うるしはら たいせい)投手(33)を3人目の燕市スポーツ大使に任命した。漆原選手は「少しでも明るいスポーツのニュースを届けられたら」と燕市に貢献したいと話した。
燕市は昨年、GMOインターネットグループ陸上部の岸本大紀(きしもと ひろのり)選手(24)を皮切りに活躍が顕著な燕市出身のアスリートをスポーツ大使に任命して燕市のPRに一役買ってもらっている。
この15日にも燕市出身のサッカーJ1リーグ・アルビレックス新潟の石山青空(いしやま あおぞら)選手(18)を2人目に任命し、漆原選手の次はバスケットボールB.LEAGUE・新潟アルビレックスBBの池田雄一(いけだ ゆういち)選手(41)を任命する。
漆原選手は、福岡ソフトバンクホークスで投手として活躍した星野順治さん(50)と同じ粟生津地区の出身。粟生津小2年ときに吉田ジュニアクラブで軟式野球を始め、吉田中時代は硬式野球の三条リトルシニアに所属。新潟明訓高から新潟医療福祉大を経て2018年に育成ドラフト1位でオリックスバファローズに入団した。
150キロ台の直球と落差のあるフォークから繰り出されるパワーピッチングが魅力で、19年にファームで23セーブをあげてウエスタンリーグ最多セーブのタイトルを獲得、20年2月に支配下登録に。23年に現役ドラフトで阪神タイガースに移籍し、中継ぎ投手として活躍した。今季は自身最多の38試合に登板し、チームに貢献した。
17日は市役所に漆原選手を迎えて任命式を行い、鈴木力市長から任命書と名刺を手渡し、たすきをかけた。鈴木市長はあいさつで、昨年の沖縄キャンプで今シーズン後のスポーツ大使就任を漆原選手に要請して承諾を得た経緯を話した。
漆原選手が人気球団に移籍したことでマスコミでの露出が増え、すでに何度か地上波に漆原選手が登場していることにふれ、「晴れてスポーツ大使に任命し、来シーズンからどんどん活躍してもらい、それがスポーツ大使のまさにミッションなので活躍をして燕市にも貢献してほしい」と期待した。
漆原選手は野球人口が減っており、「僕も小さいときから地元の先輩である星野順治さんから夢や希望をいただいたので、僕もこれからの世代の子たちに少しでも夢や希望を与えられるようなスポーツ大使になれればという思いを胸にもちながら今回、就任させていただくことを決めた」と話した。
「僕自身も燕市のPRできたらいいなと思っているので、少しでもスポーツ大使に任命していただいて、力になれたらという思い」、「燕市にとって来年以降、少しでも明るいスポーツのニュースを届けられたらという思いでやっていく」と決意を示し、応援にも期待した。
今シーズンを振り返って「試合数は今までのキャリアハイに到達できてすごくいい1年だった。現役ドラフトで移籍が決まったときはいろいろな感情はあったが、ゼロからではなく今までやってきたことをしっかり継続してやっていくという思いをもって、このシーズンに挑んで、その形がことしの成績になったと思っている」。
そして「来年こそはセ・リーグ優勝、日本一になるという思いでほかの選手もやっていくと思うので、そこに僕自身も飛び込んで1試合でも多く勝利に貢献できたらと思って、この12月、1月を過ごしていけたらいい」とオフシーズンの抱負を話した。
来年5月には新潟で阪神戦が予定されており、「開幕1軍を何とか勝ち取って、新潟の試合までしっかりいい成績を残しながら、スポーツ大使という役割を任命させていただいたので、新潟県の少年少女たちにも新潟県出身のプロ野球選手がいる、認知されるのもすごい大事だと思うので、まずはそこから何とか新潟の地で、1軍のマウンドに立てるように僕自身もあすからまた頑張っていける」。
ほかにも大学の後輩でもある桐敷拓馬投手の継投が思い出深くいい経験ができたこと、チームメートとはいい関係ができていることなどを話した。