新潟県三条市で毎年、門松を手作りして市内の福祉関係施設に寄付しているボランティア団体「西本成寺有志会」(五十嵐浩市会長)は22日、ことしも門松9基を作って施設に届けた。
西本成寺有志会は、会員も大きな被害を受けた2004年の7.13水害で三条市総合運動公園に設置された仮設住宅で暮らす人たちのためのお楽しみ会を開こうと05年に発足した。
門松の寄付は毎年恒例で、ことしも朝から会員宅で門松を作り、三条市総合福祉センターと障がい者居住支援拠点施設「長久の家」に2基ずつ、3つの施設がある特別養護老人ホーム「さかえの里」に5基を届けた。
オイル缶を土台にしてタケノコの産地で知られる三条市栄地区の吉野屋で切り出した青竹にユズリハやナンテン、マツ、センリョウ、ハボタンなどを盛った。ことしはマメ殻が手に入らなかった。
ことしは裏年に当たるセンリョウとナンテンが高値になった。「謹賀新年」とある紅白の紙垂(しで)のあるしめ縄飾りを取り付けた高さ1.5メートルほどもある堂々とした門松だ。
三条市総合福祉センターでは、玄関の風除室に2基を飾った。ロビーにはクリスマスツリーが飾ってあり、クリスマスと正月が一緒にやって来たようだ。
ことしは、ほかからも門松製作の依頼があったが、間際になってからでは青竹が用意できなかった。ことしの出来栄えに五十嵐浩市会長(69)は「まあまあ。年寄りにしていいんじゃねーの」と満足。同センター利用は「一気に新年を迎える感じになった」と正月がすぐそこに来ていることを実感していた。