新潟県弥彦村は26日、弥彦村歳末特別警戒パトロールを行い、村内の75歳以上でひとり暮らしの102世帯を訪問して交通安全と防犯に気をつけるよう呼びかけた。
せわしない年の瀬は交通事故や外出する機会が増えて留守宅をねらった空き巣が増えることから毎年、パトロールを行っている。
村職員をはじめ、県警西蒲署、村の防犯組合、交通安全協会、民生委員児童委員協議会、地域包括支援センターから合わせて約40人が参加。5班に分かれて対象世帯を訪問し、啓発グッズを手渡して交通安全や防犯を呼びかけた。
それに先立って村役場で出発式を行った。弥彦村防犯組合組合長の本間芳之村長はあいさつで、全国で強盗傷害事件が多発し、手口が巧妙かつ凶悪化した侵入犯罪が相次いで発生していることから、「地域全体での防犯意識を高め、住まいの防犯対策をさらに強化することが重要」と話した。
村内では12月に入って高齢者世帯に注文した覚えのない着払いで荷物が届いた事例があったが、家族が不払いにして被害はなかった。ほかにも高齢者の女性宅に高価買い取りのちらしを持った買い取り業者の男性2人が家に上がり込み、家の中を見ていたという事例もあった。
家族の名前をかたる不審な電話を受けた人は、ふだんと声が違うと思ってしばらく会話して家族ではないと確信して電話を切り、大事には至らなかったという報告もあった。
交通安全関係では、道路交通法改正で11月1日から自転車の酒気帯び運転が厳罰化される。「参加者の皆さまと密接な連携を図りながら協力して広報啓発活動を行い、とくに高齢者が安心安全に生活していけるよう取り組んでまいりたい」と参加者を激励し、協力を求めた。
西蒲署の寺崎猛生活安全課長は、ことしは特殊詐欺被害が増えており、これまでに管内で7件、約680万円の被害があり、SNS型投資詐欺やロマンスが詐欺が増え、「ひとつでも詐欺、交通事故を減らせるように取り組みたい」と話した。