新潟県見附市の洋画家、池山阿有(あゆう)さん(1939-2023)の見附市所蔵作品約20点を展示する「池山阿有セレクション展」が、1月26日(日)まで見附市民ギャラリー「ギャラリーみつけ」で開かれている。
見附市が所蔵する池山さんの作品のなかから1960年代から2010年代までの大作約20点を展示している。池山さんは2023年に85歳で死去した。生涯を見附で過ごし、長年にわたり囲炉裏の残る民家に取材した。
何度も現地に通い親交を深めた後、その家の人をモデルに大作を描き続けた。幼いころ、囲炉裏を囲んだ家族の食卓がとても幸せな時間だったと語っていた。
幸せの象徴だった囲炉裏、その炉端は暖をとるばかりではなく、煮炊きや昔話の語りの場でもあった。幼いころの幸せの場所は生涯のテーマとなって多くの作品に表現されている。
日展審査員、光風会名誉会員を務めた。三条市・県立三条東高校の美術教諭を長く務めたこともあり、教え子を中心に多くの後進の育成にも貢献した。
1月14日(火)、20日(月)は休館日、午前10時から午後9時まで開館。入場無料。問い合わせは「ギャラリーみつけ」(0258-84-7755)へ。池山さんのプロフィルは次の通り。
■池山阿有さんのプロフィル
1939年南蒲原郡新潟村(現見附市)に生まれる。1958年長岡高校3年在学中に県展初入選。1963年多摩美術大学絵画科卒業。1964年から県内の公立高校に美術教師として勤務。1976年第62回光風会展に初入選。翌年、笹岡了一氏に師事。1979年光風会会友になる。個展(三条長崎屋)開催。新潟県展奨励賞受賞。第11回日展初入選。1980年新潟県芸術美術展「新潟日報賞」受賞。個展(三条長崎屋)開催。1984年光風会会員になる。1985年個展(三条まるよし本店)開催。1987年第73回光風会展で鬼頭鍋三郎賞受賞。1988年篠崎輝夫氏に師事。1989年見附市自治功労表彰。1993年第25回日展「炉ばた」特選。1994年個展(大和長岡店)開催。第28回現代日本美術展出品(主催:文化庁)。日本美術家連盟会員になる。1995年個展(三条まるよし本店)開催。雪染舎美術展奨励賞受賞。1996年「シリーズ新潟の美術'96」(新潟県民会館ギャラリー)出品。1997年見附市自治功労表彰。第29回日展「炉ばた」特選。1998年光風会展審査員。第30回日展無鑑査。個展(今井美術館)開催。1999年個展(東京銀座画廊美術館)開催。日展委嘱「炉ばた」出品。2000年光風会展審査員。日展委嘱「炉ばた」出品。2001年第88回光風会展辻永記念賞受賞。日展審査員。2002年日展会員になる。新潟県展委員。2004年「新潟の美術2004 新潟の作家100人展」(新潟県立万代島美術館)出品。2006年「新潟の美術2006第2回新潟の作家100人展」(新潟県立万代島美術館)出品。第38回日展「朝茶」会員賞受賞。2007年日展審査員。2008年光風会理事。多摩美術大学校友会新潟支部長に就く。新潟県立近代美術館に「炉ばた」(1993年・日展特選)収蔵される。2009年新潟県知事表彰(一般功労・芸術文化部門)。2011年新潟県美術家連盟理事長就任。2013年文部科学省より地域文化功労者表彰。2016年ギャラリーみつけ開館記念展 池山阿有展(みつけ市民ギャラリー)開催。池山阿有展(池田記念美術館)開催。2016年から2022年光風会常任理事。2017年新潟日報文化賞受賞。2017年から日展特別会員。2018年紺綬章受章。2019年池山阿有展(雪梁舎美術館)開催。日展審査員。2022年から光風会名誉会員。2023年逝去。