燕・弥彦総合事務組合(管理者・鈴木力燕市長)水道局は、昨年12月27日で燕庁舎での営業を終わり、分水地区笈ヶ島地内で建設が進む統合浄水場のとなりに建設された新水道局庁舎に移転して6日、営業を開始した。
新しい水道局庁舎は鉄骨造2階建てで延べ床面積は約1,200平方メートル。正職員24人と窓口の業務委託11人が勤務する。
統合浄水場は、老朽化した耐震性も低い燕市内3つ、弥彦村1つの浄水場を統合し、運営の効率化とコスト削減を図ろうと、燕市・弥彦村水道事業広域化計画に基づき、統合浄水場等整備事業が行われている。事業費は約170億円。
統合浄水場は2月末ごろから段階的に配水を開始し、3月末までに完了する。3月23日に竣工式を予定する。
処理能力は1日当たり最大42,500立方メートルの給水が可能で、約8万2千人分の給水人口を想定する。処理能力の合計は統合する4つの浄水場の合計の半分ほどになるが、実際は半分ていどの能力しか使っていない。
セラミック製の膜ろ過方式を採用したのが特徴。セラミック膜は高強度、高耐食性、長寿命で、見附市が2年前から稼働しているものと同じシステムを使っている。停電対策として電源を2つの変電所から受電する2系統化を図っている。
鈴木市長は仕事始めの6日、新水道庁舎で職員に対して行った年頭のあいさつで、令和2年から進めている統合浄水場の建設が完成にたどり着き、さまざまな課題を乗り越えた職員の献身的な努力に住民を代表して感謝した。
「ただ、これがゴールではなく、ある意味スタート」で、4月から本格的な水道水の供給に向けてまだまだやることはあり、古い施設の撤去や跡地活用の検討の課題もある。「健康に留意されながら安心安全でおいしい水道水を市民に提供していく水道局の役割を果たせるよう引き続き尽力をお願いする」と求めた。