新潟県弥彦村の越後一宮「弥彦神社」で正月7日、恒例の五穀豊穣と除災招福を祈る弓始(ゆみはじめ)神事が行われ、荒天のなかで祈りを込めて100本の矢が放たれた。
伊夜日子大神が武勇に秀でたことにちなむ行事。拝殿で祭典神事を行い、神前に七草の粥(かゆ)など供物を献じ、天地四方に向けて弓太郎と弓次郎が「ビン、ビン」と弓を鳴らす鳴弦(めいげん)の式を行ってから境内に出て百射(ひゃくしゃ)の儀を行った。
45メートル先の的をねらって神職などが2人ずつ、1人が2本の矢を放ち、合わせて100本の矢を放つ。的に命中すると「当たーりー!」の大きな声が響き渡り、射手はその証しの棒を刺して立てた。
雪こそ降らなかったが時折、強い風雨に見舞われる荒天だった。参拝者は少なかったが、百射の儀を撮ろうと両側にカメラマンがずらりと並んだ。
参拝者は矢が的に当たるどすんという重い音に「すごい音がするんだね」と驚き、厳粛な儀式を見守っていた。午後1時から一般奉射が行われる。