雑貨店「utika」運営の宇智華が破産手続き開始決定　負債約2億6300万円 (2024.1.16)

雑貨店「utika（ウチカ）」を運営した有限会社宇智華（資本金6300万円、三条市荒町2）は12月13日に新潟地裁三条支部へ自己破産を申請し、25日に新潟裁三条支部から破産手続き開始決定を受けた。負債は債権者数約34人に対し約2億6300万円。

帝国データバンク新潟支店の調べでは、同社は1999年（平成11）5月に設立された雑貨店運営業者。三条市と新潟市で雑貨店「utika」を複数店舗、展開し、かばん、タオル、帽子、ストール、靴下などの服飾雑貨のほか、キッチン・テーブルウエア、食品・文具・各種雑貨、ベビー用品などを取り扱っていた。

県内同業では中堅に位置し、業歴の長さから知名度も高く、2018年1月期には年売上高約2億8000万円を計上していた。

しかし、ネット通販業者などとの競合が激化するなか、新型コロナ感染拡大の影響もあって2023年1月期の年売上高は約1億7800万円に落ち込み、連続して欠損を計上。返済猶子などの金融支援を受けつつも、債務超過を脱することができなかった。対外信用が低下するなか、後継者難にも直面していた。

08年3月に新潟サティ店、20年3月に西新潟店を閉鎖したのに続き、24年7月には新潟駅南店、同年8月には本店である三条店と不採算の店舗を相ぎ閉鎖。営業店舗がなくなり、この時点で実質的な営業活動を終了していた。