新潟県埋蔵文化財センター(新潟県新潟市秋葉区金津93番地1)は、4月19日(土)から11月24日(月・祝)まで企画展「金箔付木製塔婆と渡来銭ー中世の生活と信仰ー」を開き、柏崎市内の遺跡発掘調査で出土した遺物を展示。丘江遺跡から出土した全国2例目の金箔付木製塔婆を春と秋の2回、特別展示する。
国道8号柏崎バイパスの発掘調査で、中世遺跡の調査が多く発見されている。集落や信仰をテーマに展示。柏崎市教育委員会が発掘調査を行なった柏崎町遺跡、馬場・天神腰遺跡なども展示する。
金箔付木製塔婆は2021年度の調査で、鎌倉時代から室町時代のあぜで発見され、大きな話題となった。保存処理前の2022年にも1日限りで新潟県埋蔵文化センターで一般公開されている。
それを今回は春は4月19日(土)から5月2日(金)まで、秋は11月14日(金)から24日(月・振)の2回、展示する。
主な展示遺跡は、新潟県が発掘調査を実施した東原町遺跡、下沖北遺跡、山崎遺跡、丘江遺跡、剣野沢遺跡、小峯遺跡出土遺物と、柏崎市教育委員会が発掘調査を実施した柏崎町遺跡、番場・天神腰遺跡、宮ノ前遺跡、関町遺跡出土遺物。
また、会期中に11回、いずれも午後1時50分から3時20分まで企画展に関連した講演会を開く。各回とも定員80人で参加の申し込みは必要はなく先着順。オンライン配信もあり限定先着90人、参加は新潟県埋蔵文化財センターのホームページから申し込む必要がある。また、関連イベントで「まいぶん祭り」を6月1日(日)と10月13日(月・祝)の2回、開く。
企画展の期間中は休館日はなく、午前9時から午後5時まで開館。入場無料で講演会の聴講も無料。問い合わせは新潟県埋蔵文化センター(0250-25-3981)。講演会の日程、名称、講師は次の通り。
日程 | 講演会名 | 講師 |
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4月20日(日) | 柏崎の中世について | 伊藤啓雄氏(柏崎市立博物館) |
5月18日(日) | (仮)世界遺産佐渡島の金山これまでとこれから | (新潟県文化課) |
6月15日(日) | 丘江遺跡出土金箔付木製塔婆 | 土橋由理子氏(新潟県埋蔵文化財センター) |
7月27日(日) | ジェンダー考古学(古墳編) | 若狭徹氏(明治大学) |
8月31日(日) | 縄文時代の編み組みもの | 佐々木由香氏(金沢大学) |
9月7日(日) | 下沖北遺跡、東原町遺跡出土渡来銭とかわらけ | 山崎忠良氏(新潟県文化課) |
9月21日(日) | 縄文時代に算数はあったか? | 西田泰民氏(中央大学人文科学研究所) |
10月5日(日) | 世界から見た上ノ平遺跡と吉ケ沢遺跡 | 澤田敦氏(新潟県文化課) |
11月9日(日) | 中世柏崎の集落と水田 - 山崎遺跡と丘江遺跡を中心に - | 春日真実氏(新潟県埋蔵文化財センター) |
11月16日(日) | ジェンダー考古学(弥生編) | 三好玄氏(大阪府立弥生文化博物館) |
12月7日(日) | 越後・北陸と渤海使 | 篠崎敦史氏(新潟大学大学院) |