新潟県三条市下田地区の笹(ささ)団子を特徴づける「ごんぼっ葉」を使った世界初の「ごんぼっぱアイス」を高校生が開発。18日、下田地区にある「道の駅 漢学の里 しただ」で発売となった。
笹団子は新潟の代表的な和菓子。ヨモギ団子をササの葉でくるみ、スゲやイグサのひもで結んで蒸したりゆでたりして作る。県内でもほぼ唯一、下田地区ではヨモギに代えて地元でごんぼっ葉と呼ぶオヤマボクチのうちわのように大きな葉を使う。
その特徴に目を付け、ごんぼっ葉を使ったアイスクリームの製造をジェラートを製造販売する「ジェラテリア ココ」(三条市)に委託し、世界初のごんぼっ葉を使ったアイスクリームが完成した。
ごんぼっぱアイスを企画したのは県立三条商業高校商業クラブ。地元の伝統や文化を学習して地元の良さの再発見を目指す生徒有志で活動している。
2年前から生産者に正当な報酬を支払って環境や社会に配慮した取り引きを推進する取り組み「フェアトレード」の商品を広げる活動を行っている。その一環で「ごんぼっぱアイス」が生まれた。
18日はそのお披露目。クラブの3年生7人が売り子となって参加して、ぼんぼっぱアイスを1個300円で80個ほどを対面販売した。あわせて商業クラブの企画でインド産フェアトレードの砂糖を使って突くってもらったドーナツやチョコレートケーキも販売した。
道の駅を訪れる人に「世界初のごんばっぱアイス、いかがですか」と呼び込んだ。まとめ買いしてくれる人もいて、用意した約80個を完売した。
「お客さんが買ってくれてうれしい。いろんな経験になるので、この経験を社会に出たら生かしたい」などと話していた。
いずれも万代島ビル2階にオフィスを構えるJICA新潟デスクと新潟県国際交流協会の職員も訪れた。
JICA新潟デスクの職員は、「応援するという立場で、新潟県内のこうした国際的な活動はすごく興味深い。今回の話を聞いて先生とメールで連絡を取って来週、学校に会いに行くが、その前にこれがあったので来てみた」と言う。
新潟県国際交流協会の職員は昨年、三商商業クラブが「国際理解教育プレゼンテーションコンテスト」で高校生部門の最優秀賞を受賞したことにふれ、「今回はアイスという新しい取り組みを始められたということで、すごいなと思っている」と瀬領的な活動に感心していた。
次回のごんぼっぱアイスの販売は、25日(日)午前9時半から「ジェラテリア ココ」の店舗があるJAにいがた南蒲農産物直売所「ただいまーと」で対面販売を行う。