新潟県燕市分水地区を拠点に活動する剣道の道場「地蔵堂剣士会」(霜鳥守雅会長)は、6月22日開かれた全国剣道道場少年剣道大会新潟県予選の団体戦・小学生の部で、11年ぶりの全国大会出場権を獲得した。しかも全員女子の小学生剣士で日本武道館の舞台に立つ。
団体戦は3人制で、54チームが出場。地蔵堂剣士会は、先鋒が成田こころさん(分水小4年)、中堅が山上愛心さん(新潟市岩室小6年)、大将が皆川和音さん(島上小6年)の布陣で戦った。
全国大会に出場できるのは12チーム。結果はベスト16だったが、ベスト8入りをかけた試合で、3位以上になったチームに敗れたチームには全国大会出場権が与えられるという規定により、全国大会出場出場権を獲得した。
全国大会の小学生の部は、7月29日に日本武道館(東京都千代田区)で開かれる。全国から勝ち上がった約600チームとともに日本一をかけて競う。
剣道を始めて3年半の皆川さんは「去年は全国に行けなかったのでとてもうれしい。ことしは面とかが早く取れるようになったのが良かった」と振り返る。全国大会では1本でも多く勝てるように頑張る」と淡々と話す。
剣道歴1年ちょっとの山上さんは「もしわたしが負けてたら全国へ行けなかったので、大将につなげられて良かった」と役目を果たせたことを喜ぶ。「全国でも大将に回せるように絶対に1本でも2本でも取りたい」と胸に期す。
いちばん年下ながらいちばん長い4年のキャリアの成田さんは、全国大会で「中堅や大将を楽させてあげられるようにに、つなげられるように一本か引き分けで回すこと」と目標を話す。
指導員の成田和幸さん(40)は「日頃の練習の成果が出たと思う。自分たちで全国大会に行くんだぞっていう気持ちが試合に表れていて、それが結果に出た。全国大会出場を決めた試合も、大将が勝たなきゃ行けないというプレッシャー受けても、ちゃんと勝負を決めてくる。気持ちが強かった」と精神的な成長を喜ぶ。
地蔵堂剣士会は70年以上もの歴史がある。一度は道場生が絶えたこともあるが、今は小学生から中学生まで8人が通う。
11年前の全国大会は初戦で敗退している。成田さんは「優勝とかは確かにというのはあるが、身の丈を考えて目標はひとつでも多く試合をすること」と全国大会の経験を糧にさらに成長してくれることを願っている。