※11日は雨の予報で道路事情が悪化する可能性があることから、会場が当初、予定した「吉ヶ平自然体感の郷」から「傳七茶屋」に変更になりました。
新潟三条市下田地区の傳七茶屋(北五百川88-1)で11日(土)、渓流釣りの魅力を発信するトラウトフィッシングギアの展示販売イベント「オフ・キャン吉ヶ平」が開かれる。主催は釣り用の疑似餌(ぎじえ)「ルアー」を製作する三条市の職人、桜井貴史さん(34)。今回で5回目になり、釣り仲間やアウトドア愛好者が集い、自然のなかで交流して過ごしてもらう。
会場はこれまでの山荘前の広場から、ことしはかつて炭焼き小屋があった高台のキャンプサイトに場所を移し、貸し切りで開く。
桜井さんは「昨年は一般キャンパーと混在して少し混雑した。ことしは貸し切りにして、釣りやたき火を思いきり楽しめるようにした」と話す。携帯の電波も届かない吉ヶ平の自然環境で、日常を離れてゆったり過ごせる。
出店は桜井さんのブランド「FATE RESISTER(フェイトレジスター)」をはじめ、サングラスなどスポーツ用品輸出入「SMITH」(神奈川県)、釣り具製造販売「YAMANAMI」(兵庫県)、アウトドアブランドの「NEL-EPIC」(福島県)、人気ルアーショップ「チロル」(南魚沼市)、ラインディングネット職人の「Masa○△□」(村上市)の6店。
加えてフードを販売するライスバーガーやフライドポテトの「らいすばーがー」(三条市)と地元下田地区の焼きいも店「いちばん家」(三条市)も出店する。
昨年、出店したメーカーが参加できなくなった代わりに、個人の職人が加わり、より手仕事のぬくもりを感じる構成となった。
釣りざおメーカーによる釣りざおの展示や試投デモンストレーションも。軽食ブースやコーヒースタンドも設けて、釣りをしなくても秋の自然あふれる下田を満喫できる。
昨年は管理組合の集計で例年の1.5倍以上の来場があり、駐車場が満車になるほどの盛況だった。桜井さんは「久しぶりに吉ヶ平が人でにぎわった。地元の方も喜んでくれてうれしかった」と振り返る。ことしも3連休初日の開催で、多くの来場を見込む。
桜井さんは宮城県登米市出身。燕市出身の妻・遙香さん(32)とともに三条市で暮らす。ルアービルダーとして活動するかたわら、下田地区を流れる清流、五十嵐川のイワナ保護活動にも力を入れている。イベント当日はイワナの放流の費用に充てる募金活動も実施する。
「釣りを楽しむ場を守るため、できることから始めたい」と桜井さん。「このイベントを大きく広げることはあまり考えていない。吉ヶ平のキャパシティーに合わせて、静かな環境のなかで釣りと自然を楽しんでもらえたら」と話す。
「吉ヶ平の文化や渓流釣りの魅力を知ってもらうきっかけにしたい」とも語り、今後も継続していく考えだ。
イベントは午前10時から午後3時半までの1日開催だが、フェイトレジスターは12日も連続出店する。雨なら山荘内で開く。問い合わせはフェイトレジスター(電話:090-9748-9964)。