新潟県燕市の佐野大輔市長は23日、定例記者会見を行った。つばくろロボキッズ教室の中学生チームがプログラミングの全国大会で金賞を受賞、学校給食で燕市合併20周年記念メニューの提供、市民がお勧めするお土産品グランプリ本選投票の開催など6項目を発表した。

発表項目以外では、市長選で掲げた「みんなでつくる燕」の実現に向け、市民との対話を仕組み化する方針を示した。これまでの「ふれあいトーク」は、決まった日時、会場での開催が中心だったが、来年度からは柔軟な制度として再構築し、「こちらに来てほしいという要望に応える形で、市長自らが団体や集まりに出向いて市政を語る場をつくっていく」とした。
柏崎刈羽原子力発電所の再稼働をめぐる県と国の動きについては、県議会での知事信任を踏まえつつも慎重な姿勢を示した。知事が国に対して求める7つの項目が「どういう形で確約が得られるのか、その中身が最も重要」と強調した。

1月20日の再稼働日程だけが先行して報じられている現状には「確約の中身が明言されないなかで、稼働日だけが先行するのは違和感がある」、「ちょっと拙速ではないか」と疑問を示した。
新年度予算編成については「市長就任が10月末で、思い切った予算を一気に入れるのは難しい」としながらも、「この4年間で変えていくという兆しが感じられるステップとなる予算にしたい」と述べた。急激な改革ではなく、事業の効果検証を重ねながら、限られた財源を無駄にしないていねいな編成を心掛けるとした。

合併20周年を迎える市の将来像については、これまで20年は燕・吉田・分水の3地区の融合が軸だったが、「これからは年代や職業を超えた融合が重要になる」。まちづくり協議会や自治会への若い世代の参画を促すとともに、「官民連携というより官民融合として一体となってこれからの市政を考えたい」と述べた。
ことし1年を振り返り、昨年12月に父を亡くし、市議を辞めて市長選に出馬し当選するという、人生でも経験のないほど「激動の1年」だった。「次の新しい1年に向けてしっかりまとめていきたい」と決意を新たにした。発表項目は次の通り。