「ジェラート界のオスカー」を制した佐久間康之さんの祝賀セレモニー (2025.12.24)

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先にイタリアで開かれたジェラート界の「オスカー賞」とも呼ばれる世界的なジェラート大会「コッパ・ディ・オーロ」で日本人初優勝の偉業を達成した新潟県三条市のジェラート職人、佐久間康之(43)=三条市=の祝賀セレモニーが23日、開かれた。佐久間さんはすでに来年の大会が視野に入れ、「連覇したら大ごと」と意欲満々だ。

祝賀セレモニーで左から金子課長、佐久間さん、ワンジャ
祝賀セレモニーで左から金子課長、佐久間さん、ワンジャ

佐久間さんは、JAえちご中越の農産物直売「ただいまーと」(三条市福島新田)内で営業するジェラート店「ジェラテリアココ」を運営する(株)SKMの代表。2017年の「ただいまーと」オープン当初から営業している。

国際大会の出場は今回が3回目。今回の大会のテーマはマンゴーで、世界から約100人、日本からは佐久間さんを含め8人が出場した。佐久間さんは予選9位で決勝に進み、優勝を勝ち取った。アジア圏からの優勝も佐久間さんが初めて。この大会に新たな歴史を刻んだ快挙を祝福しようと、JAえちご中越が「ただいまーと」で祝賀セレモニーを行った。

祝賀セレモニーでは、「ただいまーと」の金子裕基課長から花束、JAえちご中越の公式キャラクター「わんじゃ」から記念のオリジナルプレートを佐久間さんに贈った。あとでチタン製の受賞プレートも製作して贈る。

佐久間さん
佐久間さん

金子さんとのトークショーも行い、優勝が発表された瞬間の動画も上映。囲み取材も受けた。優勝してすぐ、兄の元新潟県副知事、佐久間寛道さんにも電話で報告した。

優勝作はマンゴーのソルベをテーマにした「マンゴーフロマージュブラン」。マンゴーの味を前面に出しながら、氷菓とは思えない滑らかさを両立させた点が評価された。

佐久間さんは「マンゴーと砂糖と水という基本構成で、1グラム変わるだけで味も食感も変わる。配分をどこにもっていくかの研究がいちばん大変だった」と振り返る。3月ごろにテーマ発表があり、大会の12月まで「毎日1回試作し、約200回に及んだ」と言う。

試作では砂糖の種類や使い方、マンゴーの品種などをひとつずつ検証。さらに、マンゴーにフロマージュブラン(チーズ)を少量、加える工夫で、脂肪分の効果により口どけを高めた。

マンゴージェラートを用意する佐久間さん
マンゴージェラートを用意する佐久間さん

現地では材料を持ち込み、前夜に宿でミキシングを済ませて会場へ。仕上げ段階でも微調整を重ねた。例えばレモンの酸味が強かったため「予定の15グラムから7グラム減らし、8グラムは水で補った」と明かした。

越後姫やモモ、シャインマスカットのほか、キュウリやトマトなど野菜にも挑戦してきた。「素材ごとに水分量が違う。現場で水分値を計算し、砂糖や水で整える作業が今回に大いに生きた」と語った。大会への挑戦はマンゴー以外のジェラートのレベルアップにもつながった。

表彰式で名前を呼ばれた瞬間は「信じられないくらいうれしかった」。過酷な移動の末、家族も現地で見届けたといい、「妻と子どもが8時間の旅に耐えてくれた。まずは感謝」と話した。

トークショー
トークショー

受賞後はSNSを通じて祝福が相次ぎ、店には来店希望が殺到。「小さな店から世界レベルの技術を発信できる。これからも地元の農家さんとつながる環境を生かし、技術を磨いていきたい」と次を見据える。

金子課長は「佐久間さんの店にとってプラスになればいい。そういった部分でぜひ協力できたらと思っている。タッグを組んでやらせていただいているので、これからもいろんなジェラートを一緒に作っていけたら」とサポートを約束した。

佐久間さんは来年もこの大会に挑戦する。「挑戦者のつもりで臨んでいきたい。また1年、ずっと研究して、より高い世界レベルに到達できるように頑張っていくので、応援をよろしくお願いします」と佐久間さん。

試食に行列する来店客
試食に行列する来店客

連覇は許されており「連覇したら大ごとです。日本人初、世界初、ジェラート界初かもしれないそれをねらっていく」と笑った。

また、祝賀セレモニーにあわせて先着順で来店客にマンゴーのジェラートをふるまう試食会も開いた。試食した長岡市の60代の夫婦は「濃厚ですごくマンゴーの感じがして、そのうえ、滑らかで」と絶賛した。

「新潟市方面に出掛けた帰りは、こちらでジェラートを食べるのが毎回の私たちのルーティン」と毎回、違うジェラートを試す。「世界大会に出ると聞いていたので、自分のことのようにうれしい」と喜んでいた。


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