龍の胴体を一筆で描き上げる「一筆龍(ひとふでりゅう)」絵師の西川陽春(にしかわようしゅん)さん(56)=長岡市=と、天啓を受けたように1年ほど前から絵を描き始めた伏龍白炎(ふくりゅうびゃくえん)さん(53)=加茂市=。ともに龍を描く2人のアーティストによる2人展が、18日までギャラリー「数寄屋風雷(すきやふうらい)」(新潟市西蒲区六分)で開かれている。

一筆龍は、龍の胴体を一度も筆を離さずに描く技法。途切れずに描くことから「良縁や仕事、お金などが途切れない縁起物」とされる。近年は商売繁盛や開運を願う作品として注目を集めている。
西川さんは創形美術学校を卒業後、書道を続けて毎日書道展の受賞歴もある。2020年ごろから一筆龍を本格的に始めた。

大きな筆に白を基調に鮮やかな色のアクリル絵の具を含ませる。1本の線の中に多彩なグラデーションが生まれる。「想像通りの色合いに仕上げることができる」と話し、偶然性に頼らず、長年の感覚で色を操る。
勤めていた会社が閉鎖になり、「再就職を考えていた時に、テレビで一筆龍絵師が描いているのを見て、自分もできるかもしれないと直感した」と西川さん。現在は会社員として働きながら制作を続け、今回の展示では約50点ほどを持ち込んだ。

実演会もあり、来場者の目の前で一筆竜を描き上げる。会場では制作実演も行う。「最近は顔から描き始めている。遅れて来た人でも、胴体を描く一番の見せ場に間に合うように」と、観客への配慮も忘れない。
昨年1月に初めて「数寄屋風雷」で展示会を開き、今回が2回目。今回は西川さんの作品に魅せられた白炎さんに声をかけて2人展に。白炎さんはトラックドライバーだが突然、それまでまったく縁のなかった絵画制作に目覚めた。

西川さんに連絡をとるようになり、「師匠と弟子という関係ではないが、前から活動している西川さんに声をかけてもらい、一緒にやらせてもらった」と白炎さんは感謝している。
2人展は、10日から12日までと17、18日の5日間の開催。最終日が午後4時までのほかは午前10時から午後5時まで、午後1時半から西川さんの制作実演もある。問い合わせは「数寄屋風雷」(080-5089-3721・新潟市西蒲区六分813-8)。