任期満了に伴う新潟県田上町の町長選(5月26日告示、31日投開票)に出馬の意向を固めた町議会副議長の今井幸代氏(41)は、ケンオー・ドットコムの取材に対し、決意の背景として「人口減少のスピードの速さ」と「持続可能性への危機感」を挙げ、若い世代の挑戦を行政が後押しする必要性を強調した。

4人が立候補した2018年の町長選に町議を辞職して出馬。現職の佐野恒雄氏(78)に300票差足らず届かず敗れた。8年ぶりに町長選への再挑戦を決意した。
今井氏は、現町政について「理念には共感しているし、安定した町政運営を批判するつもりはまったくない」と一定の評価を示した。そのうえで、「推計値よりも人口減少の進みが速い。今の運営だけでは持続可能性に大きな疑問と危機感をもった」と環境の変化が出馬を決断させた。
地域活動などにかかわるなかで、町の局面が変化しているとの認識を強めた。「地域の皆さんの安定した暮らしを守るためには、持続可能なまちづくりを本気で進める必要がある。少しフェーズが変わったのではないか」。従来の延長線上ではない政策展開の必要性をもつようになった。
とくに注目するのが、若い世代の地域参画の広がりだ。自身も実行委員としてかかわる続ける地域活性化の竹あかりイベント「たがみバンブーブー」をその象徴。小中学生まで幅広くかかわっている地域への接点や郷土愛が育ってきていると実感する。

一方で、「中学卒業でかかわりが途切れない仕組みをつくらないといけない」。若者が継続的に地域にかかわれる制度設計の必要性を説く。
町の計画については理念面を評価しつつも、「それをどう仕組みとして実装するかが少し弱いのではないか」。民間団体との連携強化が重要との認識を示す。
「これだけ実行部隊で動いている人たちがいるのだから、もっと応援すれば町はさらに開ける」と述べ、行政と地域団体のタッグ強化が今後の柱のひとつと据える。
公共施設や学校の将来像をめぐり、住民の間に「どうなっていくのか」という静かな不安がある。「町は、そうした地域の皆さんの危機感にもう少し目を向ける必要がある」と語り、住民目線の町政運営を重視する。
議会運営への影響などを考慮して25日付けで町議を辞職する予定。支持者らに立候補の報告に回っており、3月14日には羽生田公民館で町政報告会を開く。
現職の佐野氏の動向はまだ明らかになっていないが、今井氏は「基本的には出馬されるものと考えて準備を進めている」と述べ、「ファイティングポーズを取るのではなく、任せられる安心感を出していきたい」といったスタンスでの選挙戦を志向している。