新潟県三条市と県警三条署は20日、災害時における施設使用等に関する協定を締結した。警察署庁舎が被災し機能不全となったら市役所庁舎などを代替施設として使用できるようにする協定。災害対応力の強化と相互連携のいっそうの推進を図る。

協定では、洪水などの災害で警察署が使用不能となった場合、市役所三条庁舎など市が指定する施設を警察活動の拠点に提供する。あわせて人命救助や避難、被災情報の共有、防犯活動などで相互に協力する体制を定めた。
代替施設は、基本は三条庁舎を想定しているが、水害など被害状況に応じて近隣庁舎や学校施設なども含め柔軟に対応する。
県内各警察署は同様に自治体と協定締結を進めており、三条市で5例目。三条署庁舎は1973年(昭和48)建設と古く。築50年を越える。耐震補強は実施済みだが、非常用発電設備などは最新施設と違って水害で被害を受ける可能性があり、代替拠点の検討を進めていた。
警察活動に必要な資機材は、基本的に警察側や県警機動隊が持ち込む想定で、保管場所が不足する場合は市と調整して確保する。合同防災訓練は枠組みは大きく変えず、連携を深めていく。

20日は市役所で協定締結式が行われ、滝沢亮市長、中川健一署長が協定書に調印した。
滝沢市長はあいさつで、これまでも警察と防災訓練などで連携してきた経緯にふれ、「あらためて文書という形で、さらに強固な関係を結んでいきたい」。この冬の大雪では、パトロールで情報共有が奏功した事例も紹介し、「災害時は犯罪や治安悪化への懸念も生じる。市民が余計な不安を抱かずにすむ体制を準備したい」と述べた。
中川署長は、近年の激甚災害の増加を踏まえ、「警察庁舎が機能不全に陥った場合の代替施設確保が課題だった」と説明。今回の協定で、平時の合同防災訓練や災害時の人命救助、避難対応、被災情報共有などで緊密な連携が可能になり、「迅速的確な対応が期待される」と意義を強調した。