新潟県燕市の水道町保育園が現地で老朽化に伴う新園舎建設のため9日に解体工事が始まるのを前に1日、現園舎の一般開放が行われた。1979年(昭和54)の開園から47年の歴史を刻んだ園舎を卒園者らが懐かしみ、別れを告げた。

水道町保育園は市立で開園したが、解体工事を前に2024年4月に市から社会福祉法人浄勝会が運営を移管し、同時に旧小池保育園を仮園舎に保育を行っている。
浄勝会が進める新園舎建設計画に沿って新園舎を現地建て替えるのに伴い、3月9日から現園舎が解体される。長年、親しまれた園舎への感謝の気持ちを込め、解体前の園舎を一般に開放した。
幼稚園のころの記憶も新しい小学生が友だちとグループや園児を毎日送迎した保護者など、さまざまな地域の人たちが訪れた。

自由に園舎内を見学するだけでなく、園舎への思い出や感謝の気持ちを、壁や床に自由に書いてもらった。「いままでありがとう」、「わすれないよ」、「きれいな園舎楽しみです」といった言葉がつづられた。
卒園生の佐野大輔市長も来園した。1983年(昭和58)生まれ。1歳半になった85年(昭和60年)から水道町保育園に通った。

水道町保育園の思い出を問われると、学芸会でステージでピーターパン役を演じた話がおはこ。水道町保育園は投票所になり、市議として来園することもあったので玄関や遊戯室に入ることはあっても、それ以外の保育室などに入ったのは卒園して以来だ。
「今になってみるとちっちゃい」、「細かく見るといろいろ傷ついてるところがあって、それだけ年季の入った深さを感じる。それだけ子どもたちが育った証なんだと思う」としみじみ。

懐かしい園舎との別れの寂しさと新しい園舎への期待が同居する。「またここで子どもたちがのびのびと過ごしてもらいたい。こうして卒園生や保護者に来てもらってお別れをしっかりとしてもらい、最後の卒園式が7日にあるので、卒園と同時にこの園舎とお別れを悲しんでもらいつつ喜んでもらえたら」と願った。
登園してもすぐ帰ろうとしたことを今もはっきり覚えている。佐野市長の母と姉も来園した。40年前に入園した園児が今は市長。想像もしなかった未来が現実のものとなった時間の流れをかみしめ、40年前にもそうしたように玄関の前で3人並んで記念写真を撮った。