「越後の春は弥彦から」をうたう新潟県弥彦村の温泉街に春を告げる「湯かけまつり」が5日、行われた。弥彦駅前から弥彦神社まで湯曳き車と行列が練り歩き、沿道では無病息災や開運厄除けを願って神湯を浴びようと、多くの見物客や一般参加者でにぎわった。

青空が広がる春本番の穏やかな陽気に恵まれた。温泉街の桜の花も間に合ってちょうど見ごろになって舞台装置は完璧。花見を兼ねて訪れた家族連れや観光客の姿も目立ち、例年以上に華やいだ。
湯かけまつりは、弥彦温泉発祥の地とされる湯神社の神湯をいただき、青笹に含ませて参拝者らに振りかけることで、一年の無病息災や幸せを祈る春の名物行事。湯曳き車の前後に付いた綱を参加者が引き、沿道では威勢のいい掛け声とともに神湯が振りまかれた。
弥彦駅前での開会式では、神湯を乗せた湯曳き車を駅前に据えた。氏子青年会小若による樽(たる)太鼓、弥彦よさこい添弥の演舞、弥彦芸妓の祝舞で盛り上げた。

湯曳き車の前にのびる綱に氏子青年会に一般参加者もまじってつかまり、「えんやー!」のかけ声に合わせて綱を上下させながら温泉街を進んだ。
弥彦神社に到着した神湯はたるみこしに移され、拝殿前へ奉納された。伝統行事の迫力と、満開に近い桜が織りなす春景色が重なり、弥彦の春本番を強く印象づける一日となった。

温泉街では、祭りの余韻とともに花見や散策を楽しむ人の姿が夕方まで続き、ことしでちょうど40年になった湯かけまつりにふさわしい盛り上がりだった。
また、湯かけまつりに合わせて「やひこマルシェ2026春」や桜のライトアップも行われており、春の観光シーズンの盛り上がりを後押ししている。


