自動運転バス「ミコぴょん号」の事故で弥彦村が記者会見 自動ブレーキが無効化される手動切り替え後に接触 ヒューマンエラーの可能性が高い (2026.4.13)

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新潟県弥彦村が運行する自動運転バス「ミコぴょん号」による人身事故を受け、弥彦村は13日、記者会見を開き、事故の概要やこれまでの経緯を説明。「ヒューマンエラーの可能性が高い」との見方を示した。

弥彦村の記者会見
弥彦村の記者会見

事故は12日午後2時7分ごろ、弥彦ルート復路のおもてなし広場脇歩道付近で発生し、40代男性と30代女性の2人がけがをして病院に搬送され、現在も治療中。

男性は頭から出血し、女性は打撲などのけがをした。男性は下敷きになり、近くにいた複数の人がミコぴょん号を傾けて車の下から救出した。乗客7人とオペレーター1人にけがはなかった。

会見の冒頭、本間芳之村長は、「負傷された方に心よりお見舞いを申し上げるとともに、このような事故を発生させてしまったことについて深くおわび申し上げる」と陳謝した。事故発生後、村はただちに自動運転バスの全運行停止を指示しており、再開のめどは立っていない。

歩行者検知で停止後に手動へ切り替え、55メートル先で接触

事故車両はエストニアのオーブテック社製「Mica(ミカ)」で、村が保有する2台のうちブルーの車両。定員8人で、この日は50代男性オペレーターが乗務し、乗客7人を乗せていた。

事故当日は午前8時半ごろからオペレーターが勤務し、午後2時2分に14便目の運行を開始。2時7分ごろ、事故現場の約55メートル手前で歩行者を検知したため車両はいったん停止した。

事故現場の歩道に残るひきずったような痕跡
事故現場の歩道に残るひきずったような痕跡

その後、オペレーターが手動運転に切り替えて歩行者を回避し、運転を再開したが、何らかの原因で歩道と車道の境目付近にいた歩行者2人に接近し衝突した。

説明によると、事故時の記録上の速度は約19キロ。車両は道路から斜めに進行方向に向かって左の歩道側へ進入し、おもてなし広場側へ5メートルほど進んだとみられる。現場では片輪が敷地側に入る状態だった。

事故時は手動運転中、自動運転中の逸脱は「考えにくい」

会見では、事故当時の運転モードにも質問が集中した。担当の宇野地域交通対策室長は、歩行者を検知して停止した時点では自動運転モードだったが、その後はオペレーターの操作で手動に切り替えたと説明。「自動運転中は仮想のレールの上を走るイメージで、車道から歩道側へ逸脱することは基本的に考えにくい」とし、事故は手動走行中に起きた可能性が高いとの見方を示した。

手動運転時は通常のハンドル操作ではなく、ゲーム機のコントローラーのような機器で方向調整や加減速、ブレーキ操作を行う。宇野室長は「ブレーキがかけられなかったのか、かけたが止まらなかったのかも含めて調査中」とした。

ミコぴょん号が事故を起こして停止していた位置

さらに、手動走行中は自動運転時に働くセンサーや自動ブレーキは無効化される仕様であることも明らかにした。これは障害物回避のために手動で走らせる際、センサーが作動し続けると回避行動ができなくなるためという。

弥彦ルートでは手動切り替えは日常的

事故が起きた弥彦ルートは、昨年12月6日に運行を開始した比較的新しいルートで、土日祝日に弥彦駅から四季の宿みのやまで10往復20便を運行している。観光客向けの性格が強く、平均乗車人数は1日75.6人。天気の良い日は100人を超える利用がある。

一方で、観光シーズンには歩行者や路上駐車車両が多く、自動運転だけでは走り切れず、障害物回避のために手動走行へ切り替える場面は日常的にあった。宇野室長は「観光客の方が多く、自動運転では止まってしまうケースがあるので、その場を回避するために手動走行することは通常行っている」と説明した。

過去にも2件の事故、いずれもヒューマンエラー

弥彦村の自動運転事業は2024年2月にスタートした。これまでにも2件の事故が起きている。

事故後のようす
事故後のようす

1件目は同年6月11日、北吉田ルートで発生。路上駐車を回避しようとして手動走行に切り替えたときに、電柱の支線に衝突した。原因はオペレーターの手動走行経験不足による操作ミスで、以後は手動操作技能について半年に1回程度、定期トレーニングを受けることにした。

2件目は同年8月20日、同じく北吉田ルートで発生。自動走行中にオペレーターが誤ってタブレットにふれ、モードがニュートラルに切り替わって縁石に乗り上げた。この事故を受け、走行中はモードを切り替えられない仕様に変更し、車内アナウンス音量も常時、聞こえる水準に見直した。

今回の事故について宇野室長は、警察の捜査結果が出るまでは断定できないとしながらも、「自動運転での道路逸脱は考えにくく、ヒューマンエラーの可能性が高い」と述べた。

オペレーターは1年以上従事、直近では3月に技能確認

事故当時のオペレーターは50代男性で、弥彦村の自動運転事業に1年以上従事していた。普通自動車免許を保有し、メーカー規定の訓練を受け、新潟県警の審査を経て公道運行に従事していた。手動、自動の両方について訓練を受けており、直近ではことし3月にも技能チェックを受けたばかりだった。

事故を起こした車両
事故を起こした車両

運行前にはアルコールチェックや睡眠状況の確認など、一般の旅客運送事業者とほぼ同水準の点呼、点検を行っていた。また当日は、車両に乗り込むオペレーターのほか、遠隔監視のオペレーター1人を置く体制だった。

運行再開の時期は未定、再開は「慎重に判断」

会見で運行再開のめどを問われた宇野室長は、「なぜ起きたかを究明しない限り、基本的に走行は不可能」と述べ、現時点では再開時期は未定とした。本間村長も、これまでの事故は物損だったが今回は人身事故に至ったことを重く受け止め、「関係機関と協議しながら慎重に判断していく」と述べた。

弥彦村は今後、警察の捜査と並行して運行事業者とともに原因究明を進める方針。村は「今後また動きがあれば随時発表する」としている。


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