新潟県三条市の滝沢亮市長は13日、定例記者会見を開いた。物価高騰に苦しむ市内中小企業への補助金、子育て支援カード「サンキッズカード」のリニューアル、こども誰でも通園制度、医療的ケア児の日中一時支援、移住・定住向け補助金の拡充など、事業者支援から子育て、移住促進まで幅広い施策を示した。
市内中小企業向けには、国の重点支援地方交付金を活用した物価高騰対応補助金の申請受け付けを始める。エネルギー価格や原材料費の高騰など、厳しい経営環境にある市内事業者を支える。
高効率の空調設備や照明設備への切り替えを支援する「省エネ設備導入促進補助金」は上限200万円、工場や倉庫の屋根、天井の遮熱・断熱改修を支援する「工場等遮熱断熱促進補助金」も上限200万円。先端設備等導入計画に沿った機械装置導入を支援する補助金は上限400万円で、14日から受け付ける。
このほか経営改善、労働環境整備、デジタル化、海外販路開拓、人材育成、事業承継、SBT認証取得など、事業者の経営改善や賃上げ環境整備につながるメニューをそろえた。
子育て支援では、三条市の子育て支援カード「サンキッズカード」を9月にリニューアルする。現在のプラスチック製カードから、市LINE公式アカウントを活用したデジタルカードへ移行する。
対象も大きく広げる。これまでは市内に住所があり、18歳未満の子どもを3人以上養育する保護者などが対象だったが、リニューアル後は妊婦と18歳未満の子どもを1人以上養育する保護者を対象にする。
リニューアルに合わせて新名称とロゴデザインも募集する。新名称の応募期限は20日で、採用者には賞金5万円を贈る。ロゴデザインは5月14日から募集を始める。
4月に始まった「こども誰でも通園制度」について、三条市では嵐南保育所で実施する。保育所などに通っていない生後6カ月から2歳までの子どもを、保護者の就労条件に関係なく、月10時間を上限に預かる。
利用料は1時間300円。受け入れは平日の午前中が基本で、0歳児は午前10時から正午、1、2歳児は午前9時半から午後0時半。子どもが家庭とは違う環境で過ごす機会をつくり、保護者の子育て不安の軽減にもつなげる。
社会福祉法人恩賜財団済生会長和園が4月に開設した「なでしこ青空支援センター」では、市内で初めて医療的ケア児の日中一時支援サービスが利用できるようになった。
対象は三条市在住の0歳から18歳まで。利用時間は午前9時から午後4時で、定員は1日1、2人ていど。自己負担は4時間未満716円、4時間以上8時間未満1,432円。
同センターには「なでしこ青空子育て支援センター」「病児・病後児保育ルームなのはな」「短期集中介護予防教室」も併設し、子育て支援や病児・病後児保育、介護予防事業も行う。
移住・定住支援では昨年度、三条市の移住支援制度を活用した移住者が過去最多の240人だった。
今年度は、補助金をリニューアルし、「移住家族住まいづくり補助金」「移住者家賃補助金」「民間移住促進住宅整備補助金」を設ける。
「移住家族住まいづくり補助金」は、市外から転入した人がいる39歳以下の夫婦世帯などが住宅を新築、購入する場合に最大160万円を補助する。
「移住者家賃補助金」は県外からの転入者に3年間で最大42万円を補助。下田地域の空き家を移住者向け賃貸住宅に改修する民間事業者には最大300万円を補助する。
新年度の各施策を通じて、物価高騰に直面する事業者の下支えと、子育てしやすい環境づくり、移住者の確保と定着を進める。