帝国データバンク新潟支店によると、足場工事、足場材や仮設トイレの賃貸の株式会社クリーン(新潟市江南区山二ツ)は、8月29日に事業を停止、自己破産申請の準備に入った。負債は約1億5000万円。
同社は1983年(昭和58)7月に設立。建設工事現場用の仮設トイレなどの賃貸業としてスタートした。その後、足場工事や足場材のリースも開始。98年ごろから同部門へ事業の軸を移した。
下越や中越地区、東京都内を営業エリアに商業施設、事務所、一般住宅やアパート建築時の足場工事などを手がけ、2007年6月期には年売上高約3億7600万円を計上していた。
しかし、大規様宅地造成など受注につながる素件が減少するなかで同業者との競合も加速。2022年6月期の年売上高は1億円台に低下し、赤字決算が続くなかで大幅な償務超過の状況にあった。
その後も、住宅着工数の減少などを背景に受注が低迷。厳しい資金繰りが続いていたうえ、足場材購入や過年の赤字補質などを目的として金融機関から導入した借入金の返済負担も重く、支えきれずに今回の事態となった。