今世紀最後の燕市長選が3日行われ、即日開票の結果、高橋甚一氏(64)=保守系無所属・現=が15,060票を獲得し、現体制を批判した阿部健二氏(61)=保守系無所属・新=の8,911票の2倍に迫る得票で2期目を飾った。
午後9時の開票作業が始まる前に高橋氏の「当確」がテレビ報道され、ラジオ番組の出口調査でも阿部氏の2倍近い得票が明らかに。さらに同10時の1回目の中間発表を前に開票所の査票台の票の状態から事実上、高橋氏の当選が確定したのを受けて同9時50分、高橋氏は3人の青年部員に騎馬戦の形で馬乗りになって選対本部を訪れた。
胸にコサージュをつけた高橋氏は、「私は今まで4年間、一生懸命、頑張ってまいりました。そのことが市民の皆さんから理解をいただいて、市民の良識で勝たしていただきました。私は、約50日の間、一生懸命に頑張ってきました。もちろん私以上に、ここにいらっしゃる人は当然、みんなで市民の皆さんが私を盛り上げていただきました」と、支持者に感謝した。
「約束は守るように一生懸命に頑張っていきたいと思いますが、この選挙戦を通じて、一生懸命、皆さんから後押しをしていただきました。これからも皆さん方からぜひとも、ご指導とご支援を忘れずに、ずーっとお願いしたいと思います。皆さんに応えます。努力をしてまいりたいと思います」と約束した。
高橋氏に続いて間もなく選対本部へ祝福に訪れた高橋一夫三条市長は、「きょう、ダブルスコアという、圧勝のようであります。ほんとにおめでとうございます。えー、これからまた、燕の市長さんと一緒になって、県央のために一生懸命に頑張りたいと思っています。おめでとうございました。」とのべ、両高橋市長はがっちり握手した。
乾杯、だるまの目入れのあと、支持者がプレゼントした、野球のベースほどもある大きなデコレーションケーキに、ウェディングケーキよろしく高橋氏は、恵子婦人の肩を抱いて入刀。はじけるような祝勝ムードに、それまで顔を紅潮させていた高橋氏もようやルっとした表情に変わっていた。
投票率は69.22%で、燕市長選史上最低だった前回の59.65%を上回ったものの、それ以前の80%を超える投票率には遠く及ばなかった。盛り上がりに欠けると言われた今回の市長選。投票率もそれを裏付けた格好といえる。