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三条市旭町2、三条信用金庫(杉野良介理事長)では、12日から26日まで同金庫本店大ホールで創立100周年記念絵画展を開いており、初日12日は462人が来場して一堂に会した“さんしんコレクション”にうっとりした。 大半が日本画の同金庫所蔵美術品約110点のうち、86点を集めて展示している。 午前9時からテープカットを行った。杉野理事長は「創立100周年記念絵画展と銘打って当金庫が収集してまいりました所蔵の絵画等を地域の皆さまにご覧頂こうと企画いたしました」とあいさつし、杉野理事長と記念展の図録を制作した西巻印刷株式会社の西巻克郎社長、絵画展に一番乗りした渡辺孝子さんの3人が紅白のテープにはさみを入れて幕を開けた。 会場に入ってまず目に飛び込むのが、今の日本画壇の頂点に立つ平山郁夫画伯の「ホテルの窓から」。次に並ぶのが、この記念展のシンボルといえる加山又造画伯の「鶴」だ。 100周年を記念して入手した作品で、デザイン化して金銀で彩った海原を背景に飛ぶツル。波は生命、ツルは静けさを表現しているといわれ、英国航空の旅客機のデザインに採用されたように加山画伯の代表的なモチーフだ。 同金庫のコレクションのイメージは、地元三条市の名誉市民第1号の岩田正巳画伯だ。同金庫中央支店の「バラにハト」など、岩田画伯の作品を店舗ロビーに展示しているほか、外部に貸し出すことも多い。会場ではパネルで仕切った岩田画伯のコーナーを設置し、特集している。
杉山寧、前田青邨、伊藤深水、安田靫彦といった物故作家の作品が並び、現代日本画壇の系譜を作品とともに楽しめる。ほかにも県内では吉田町の横山操画伯、三条では日本画の広川操一、三条文人の村山半牧、染織の広川松五郎、彫塑の半藤政衛。また、下田の漢学者、諸橋止軒(轍次)の書もあり、幅広い人にいろいろな角度から楽しんでもらえる記念展となっている。 記念展を待ちかねていた美術ファンも多く、午前中から来場者に切れ目がなく、「すばらしい。の一言。地元の先生の作品も多くすばらしかった」とため息をもらし、同金庫職員さえも「年に1回、(店舗に)掛け替える作品を個々には見ていたが、作者別に一堂となったのは初めて。感激しました」と作品に目を輝かせていた。 同金庫は4月12日に行った記念式典をはじめとして創立100周年の記念事業を行っており、記念展もその一環。今回、同金庫のコレクションが量、質ともに一級品であることを目の当たりにして、財団を設立して美術館をと期待が膨らむ。 毎日午前9時から午後4時まで、入場無料。 三条信用金庫本店で彫刻像除幕式(2001.4.24) 三条信用金庫の創立100周年記念式典・祝賀会(2001.4.21) 杉野良介三条信用金庫理事長のインタビュー(2001.4.21) ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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