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観光駅長の募集は、お母さんが教えてくれた。山本さんは大学在学中で埼玉から応募。すでに県内の貿易関係の会社に就職が内定していたが、観光駅長に選ばれたことで、内定は蹴った。そもそも山本さんが観光駅長に選ばれたのは、その英語力が奏功したのは間違いない。 英検2級の実力。外国からの観光客も多い弥彦だけに、観光駅長が英語でも弥彦をアピールできるのは大きなアドバンテージだ。とはいえ、英語が必要な場面はそれほど多くない。「英語を使わないと忘れちゃうから、もったいなくて…。外国の人が来ると、バーッと走って追っかけたりして、自分から積極的に話しかけるようにしています」と笑う。 英語だけでなく、小学校低学年から中学卒業まで塾通いした書道は、7段の腕前。駅舎内に張り出す観光ポスターを筆ペンで手書きすることも。しかし文化系一辺倒ではなく、高校から大学はテニス、大学ではサッカーのマネージャーも務め、苦笑しながら「運動オンチとかじゃありません」と、ここはきっぱり。 イベントへの参加は週末や祝日に集中する。県内各地はもちろん、遠くは長野や東京へもイベントに出向いた。「月に8日は休むようにしていますが、それもなかなかとるのが難しくて」と忙しい山本さんだが、休日をぼーっとして過ごすことは少ないという。 「駅にはたくさん、情報が集まるので、それを見て休みの日はあちこちへ出掛けます。もったいなくて、家にじっとしていられないんです」。出掛けると夜になるまで帰られないのが常で「昔から親には鉄砲玉だって言われてます」。仕事を離れれば「大学生なんかと同じ格好です。厚底靴もはきますし。知り合いは駅で私を見ても絶対わかりませんよ」。 人に見られる仕事だけに、悩みの種はダイエット。「家に帰ると毎日30分、走っています。でも、やせないんですよ。それどころか、今度は筋肉がついてきたみたいで…」。結婚については「“け”の字もありませんよ」と顔を真っ赤に。 来年3月末、1年間で山本さんの観光駅長は任期を終える。「(観光駅長になって)4か月もたつと“三条出身だから”はもう通用しません。一度きりで反省ができませんから、前もってできることは何でもやっておかなければならないと思っています」と責任の大きさを仕事のバネにしている。 【関連リンク】 弥彦観光駅長交替式で山本和子さんが新観光駅長に(2001.4.1) ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
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