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防災ヘリも使って山岳救助と林野火災の訓練(2002.9.25)
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三条地域消防本部(堀内俊夫消防長)は25日、下田村内の八十里越8号トンネル付近で恒例の山岳救助想定訓練と下田村大谷ダム場外離着陸場で初めての林野火災想定訓練を行い、防災ヘリコプターも使って実戦さながらに訓練した。
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林野火災想定訓練で水を入れたバスケットをつり上げる県防災ヘリコプター
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警防隊14人、救助隊11人、本部6人の計31人が参加、山林火災と山岳救助の2班に分かれて訓練した。堀内消防長は「ここ数年、下田村の自然を求め多数の入山者がいる。それに伴い、滑落者や山火事なども起きている。それらを想定しての訓練となるが、きのうの雨などもあり気を引き締め、十分な注意のもと訓練をするように」と求めて訓練を始めた。
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山岳救助想定訓練では訓練とわかっていても見ているだけで肩に力が入る
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林野火災想定訓練は、山菜取りの入山者のたばこの火の不始末による山林火災を想定。可搬式ポンプでヒメサユリ湖から取水し、ポンプ車に中継送水して放水した。
現場本部は県防災ヘリコプターの出動を要請、新潟市・航空隊基地から約15分で到着したヘリコプターの下部にある消火用バスケットに800リットルの水を入れ、空中から散水、消火した。
山岳救助想定訓練は、林野火災訓練場所から国道289号線を10キロほど八十里越8号トンネルに向かった越後三山・只見国定公園の中で行った。
登山中の5人のうち1人が足を滑らせて20メートル崖下に滑落し、意識はあるが重傷で動けない状態を想定。崖下にある要救助者に見たてたダミー人形をバーチカルストレッチャーに収容し、つるべ方式で安全区域に救出、防災ヘリコプターに収容した。
現場本部では無線で防災ヘリコプターを誘導し、ヘリコプターが接近すると風速20メートルほどの風で付近の枯れ枝が飛び散り、枯草が舞い上がった。
少し離れたところでも立っているのがやっとの強い風圧の中で、救助隊、警防隊と航空隊との連携で迫真の救助や消火活動を展開した。
同本部管内には下田村に広大な山岳地があり、登山者の遭難などに備えて毎年、山岳救助想定訓練を行っている。ことしは新たに林野火災想定訓練も行った。
ことし8月には八十里越えで行方不明者が遺体で発見されており、林野火災も山岳地こそめったにないものの、乾燥する春、秋には住宅地付近で数多く発生しており、こうした訓練は欠かせないものになっている。
■関連リンク
八十里越えで行方不明の男性、遺体で発見(2002.8.12)
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