つばめ第九コンサート2002が8日、燕市文化会館で開かれ、年末にふさわしい第九とともに障害者の抱える問題をテーマに創作した合唱組曲『のぎく賛歌』は、来場した約350人に涙と感動を呼んだ。
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ソリスト4人を迎えて第九
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燕市でも第九をと6年前に発足した第九を楽しく歌おう会(秋元幸平会長・約100人)が主催で、コンサートはことしで5回目。今回は「世代を超えて、障害を超えて」をスローガンにを掲げ、2部構成で行なった。
燕西小学校合唱クラブの児童50人による二部合唱、視覚障害者を中心とした男声合唱団「どんぐり」の3曲を披露。両団体と第九を楽しく歌おう会のメンバーや一般が加わり、総勢約150人で『のぎく賛歌』を合唱した。
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出演者に会場から花束
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『のぎく賛歌』は、横越町の視覚重複障害者通所施設「のぎくの家」の通所者や家族、それを取り巻く人たちの生き様を描いた共感と感動を呼ぶ組曲。障害者が抱える問題を社会に訴えるいわばメッセージソングで、感情移入した熱演と呼応するように客席では涙を光らせる人が目立った。
第2部は、ピアノ伴奏で男女2人ずつ、4人のソリストを迎えて全員で第九からおなじみのメロディの『歓喜の歌』。小学生から70歳代までの約150人の大合唱で歌い上げ、最後に客席と一緒になって『きよしこの夜』を歌ってフィナーレとなった。
コンサートに出演した西小児童の母親は「感動的でした。『のぎく賛歌』の歌詞は楽しいものから、苦しみを表すものといろいろとありましたが、とくに『わたしは母親』『息子よ』には涙が出ました」と話し、「子どもは歌詞を暗記したけれど、それでも心配なのか家で何回も楽譜をめくり練習していました」と子どもとともに達成感を味わっていた。
■関連リンク
第九を楽しく歌おう会
男声合唱団「どんぐり」
8日に燕で150人合唱の「つばめ第九コンサート」(2002.12.5)
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