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フマル酸によるレジオネラ菌殺菌作用の研究会に県内外から310人(2003.4.5)
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三条市吉田、(社)県央研究所(高野雅志理事長)は4日、三条・燕地域リサーチコアで「フマル酸によるレジオネラ属菌の殺菌作用に関する試験」の研究報告会を開き、画期的なレジオネラ菌の殺菌作用を聴こうと県内外から310人が参加した。
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4日開かれた県央研究所の「フマル酸によるレジオネラ属菌の殺菌作用に関する試験」の研究報告会
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遠くは東京、長野、群馬などからホテル、旅館、特別養護老人ホーム、病院、貯水槽清掃、配管、設備業社など入浴施設に関連する業社団体を中心に、24時間風呂使用の個人まで参加。会場の通路も埋まるほどの人を集めた。
昨年から全国の浴場や温泉でレジオネラ菌の感染事故が相次ぎ、死亡事故も発生している。同研究所にもレジオネラ菌の検査依頼と同時に対策法の相談が多く、対応策を発見、構築しようと試験に着手した。
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310人の大入りで通路も埋まった会場
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同研究所では、同じような考えで数年前にフマル酸を用いたO-157対策方法を確立している。フマル酸とレジオネラ菌が同じ細胞の壁(グラム陰性菌)をもつ仲間のことから、レジオネラ菌でもフマル酸の効果を試した。
高野理事長は「結論から言うと、驚異的と言っても過言ではないという効果が得られた。しかしまだまだ細かなところについては試験をやっているところ。この不安と混乱の現状を考えると、一刻でも早く不安を解消するためお手伝いができるならと本日の報告会を開催した」と説明。
一方で「しかし、これだけが絶対ではない。ひとつの対策、手段、選択肢という考え方のなかで、有効に使い、効果的な使い方を心から願って、皆さま方のレジオネラ菌に対する有機的な対策になることを心からお願いする」と現場でフマル酸がレジオネラ菌対策に効果を上げることを願った。
報告では、フマル酸0.2%濃度では、レジオネラ菌8万2千個/0.1mlが1分間でゼロに。また82万個/0.1mlでも5分間で死滅した。現場での効果は十分に期待でき、基礎試験結果やフマル酸によるバイオフィルムの殺菌作用、金属類の腐食影響など応用試験による殺菌作用の結果、使い方の留意点などを詳しく説明した。
■関連リンク
県央研究所がフマル酸によるレジオネラ菌の殺菌効果の研究報告会(2003.3.12)
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