7・13水害で架け替え工事が行われた三条市の市街地の4橋のうち最後の「嵐川橋」が開通、五十嵐川災害復興助成事業はほぼ完了 (2010.3.7)

7・13水害によって架け替え工事が行われた三条市の市街地の4橋のうちで最後に残った「嵐川橋（らんせんきょう）」の開通式が6日行われ、関係者や一般市民など約350人が渡り初めを行って橋の完成を祝うとともに、災害のない安全・安心なまちづくりを願った。

7日行われた嵐川橋の開通式、くす玉割り

開通式は午前10時から完成した嵐川橋の左岸側にテントを設置して行われた。市、県、国の関係者や来賓、工事関係者、地元住民など約80人が列席し、小雨の降るあいにくの天気だったが、テントの外にも傘をさして大勢の市民が訪れた。

式辞を述べる国定市長

式辞で国定勇人市長は、5年8カ月たった水害で犠牲になった9人のめい福を祈った。今も被害が残り、復興にあたる人を見舞い、あらためて安全安心なまちづくりを進め、二度と同じような水害が起こらないように決意を新たにするとともに、新しい嵐川橋の開通でさらに市の南北の交流が深まり、中心市街地活性化を祈念し、期待した。

地元選出国会議員などによるテープカット

笠原悟新潟県三条地域振興局長はあいさつのなかで、工事の施行ミスで完成が5カ月近くが遅れ、市民や関係者に疑念や不安を与えたことをわびた。

地元選出国会議員の祝辞や事業報告のあと、テープカット、そしてくす玉割り。割れたくす玉から「祝　嵐川橋開通」の垂れ幕が下がり、同時に阿部銀次郎市議会議長の発声で万歳三唱した。

渡り初めを先導する若幼稚園園児

渡り初めは、地元の若葉幼稚園園児が先導。三条凧協会が「災害復興」と書いた凧を先頭に六角凧を掲げて歩き、続いて関係者や来賓、一般市民と約350人が新しい橋を渡った。

アトラクションの三小相承会による和太鼓演奏

渡り初めをした国定市長は、「感慨無量です。本当に大勢の人たちの協力があった」と感謝した。来賓の祝辞にもあったように、水害発生当初、10年はかかると言われた五十嵐川災害復興助成事業が5年余りでほぼ完成したことに「沿線の方々のおかげ、300戸を上回る方々の（家屋移転などの）協力があったからこそ」と話していた。