燕市成人式の新成人9人を委員とする燕市成人式実行委員会(近藤彰太委員長)は21日、前日20日の成人式で新成人から寄せられた東日本大震災への義援金9万3,277円と応援メッセージ307人分を鈴木力市長に手渡した。
午前10時半に委員長の長岡大学2年近藤彰太さん(20)=燕市五千国=をはじめ市職員外山敬太さん(20)=同市中央通1=、同丸山大地さん(20)=同市吉田曙町=の3人が市役所を訪れ、鈴木市長に義援金と応援メッセージを手渡した。
近藤さんは久しぶりの友人との再会で盛り上がったようで、声を枯らしていた。鈴木市長は自粛ムードのなかでの成人式であることはもちろん、天気や余震も気がかりで、「不安のまま早く2時になれ、早く2時になれと思ってた」と開式前の胸の内を明かした。
被災地への応援メッセージを新成人から集め、第2部で披露するプログラムは急きょ追加したもので、「やっぱり第2部のメッセージは良かったね」と鈴木市長が新成人をほめれば、横から藤沢健一教育長が「市長が泣いてましたよ」とちくって大笑いに。それに続く燕市成人式メッセージソングを紹介したときのことを振り返って鈴木市長は「歌が流れたときなんかもう最高潮だったんですよ」。
実行委員が力を合わせて成人式を運営したことに鈴木市長は、「協力し合ってね、おとなだて、もう」。「燕のためならず、日本のためにぜひ頑張ってください。君たちならやってくれると思います」と、鈴木市長と藤沢教育長は3人と順に握手して見送った。
義援金は成人式会場に募金箱を設置して寄付を募った。応援メッセージは成人式まで残り4日となってからはがきを発送したにもかかわらず、成人式の対象者848人の3人に1人以上、当日出席した672人の半数近くがメッセージを寄せたことになる。
応援メッセージは拡大コピーして市内の避難所に掲示する。また、実行委員3人はこのあと避難所の訪問に向かった。