三条市は29日、三条市体育文化センターで第7回三条市美術展の開場式を行い、県立三条高校書道部の書道パフォーマンスのあと式典を行って11月2日まで5日間の市民の美術の祭典の幕を開けた。
午前9時から同センター2階でイベント、9時20分に会場前で式典を行った。書道パフォーマンスは、三条高校書道部の1年生13人と2年生4人の計17人が参加。約130人のギャラリーを前に、タテ7m、ヨコ5mの紙に同校の校章、「ゆず」の曲にのせて「雨上がりの空に架かる虹の橋」をタイトルにした書を力強く書くパフォーマンスを披露した。
式典では、同美術展会長の国定市長があいさつ。「この場所はわずか半年前は避難所でありました」と、一時期は300人近い人が寝泊まりをしていられたと、同所は6月16日に閉鎖した東日本大震災による避難所を思いお越しながら、「一時避難所の生活を皆さまに支えていただいた」と多くの市民に感謝した。
さらに、約300人の避難していた人たちはアパートや公営住宅、雇用促進住宅にも移り、一見すると市民と変わらない生活を送っており、「あの時の状況を考えると、この会場で三条市美術展を例年通り開催できるということは、ある種、感慨深く万感胸に迫る思い」、「さまざまな出来事があったうえで、やはり平和は大事だと思いますし、こういう平常時だからこそ味わうことのできる芸術の鑑賞」、「多くの鑑賞される皆様には、東日本大震災、当地を襲った7.29水害にも少し頭をめぐらせていただきながら、すばらしい作品を鑑賞いただければ」と願った。
会場の入口前で、国定市長、三条市議会の下村喜作三条議長と横山和雄市民福祉常任委員会委員長、審査員代表の書道部門審査員の江川蒼淵さん、三条市美術展運営委員会弥田正蔵委員長の5人がテープカットを行って開場した。
会場では、日本画、洋画、彫刻、工芸、書道、写真の6部門に応募のあった370点のうち、各部門の市展賞、名誉市民賞と優秀賞、奨励賞、新潟日報美術振興賞、高校生対象で新設のホープ賞の入賞43と入選314の計357点と、審査員出品6、特別出品15、運営委員出品16、無鑑査14の計51点の合わせて408点を展示している。
毎日午前9時から午後6時まで、最終日の11月2日は午後3時半まで。入場無料。