渡辺明竜王に羽生善治棋聖が挑戦する第30期竜王戦第四局が23日朝、三条市の越後長野温泉「嵐渓荘」で始まった。
対局室は、嵐渓荘の客室「石楠花」。午前9時ちょうどに挑戦者の羽生棋聖が入室して座り、すぐに渡辺竜王が入室し上座に着いた。羽生棋聖は藍色の色紋付きと長着にグレーのはかま、渡辺竜王は淡緑色の羽織にグレーの長着とはかま。将棋盤をはさんで向き合った2人は、昨晩の前夜祭の柔らかな表情とは打って変わり、唇を結んで厳しい表情で対局を迎えた。
この日の駒は、三条市で作られた「竹風駒」。渡辺竜王が駒袋から将棋盤の中央に出し、それぞれで並べた。9時15分ころに、先手の渡辺竜王が初手を指し、対局が始まった。