|
三条市立旭小学校(小林利夫校長・児童75人)の5、6年生28人は、8日午前9時半から三条市下保内で行われている吉津川遺跡の発掘調査現場で発掘体験を行った。 発掘調査を行っている三条市教育委員会では、子どもたちから発掘や地元の歴史に親しんでもらおうと、吉津川遺跡のある中学校区の井栗、保内、旭の3つの小学校に発掘体験の実施を案内した。3校とも理科、社会の授業の一環として発掘体験を行い、最後に旭小学校が行った。 まず、調査担当者が吉津川遺跡について説明した。古墳時代から平安時代、室町時代と過去3回、人が住んだ遺跡で、平安時代の地層からは茶碗のかけらが多数出土したこと、断層に地割れの発見で大きな地震があったことがわかった。 室町時代の地層では、平安時代の茶碗が土器だったの対し、漆などで装飾した漆器や下駄、くしなど木製品が出土した。水で湿った沖積地から出土しているため、そのままでは木が乾燥、収縮するため、水を入れたプラスチックの弁当箱に入れて保存している。また、先に赤外線で字句を解読した江戸時代のものと思われる木簡の実物も披露した。 それから発掘の虎の巻を伝授。木のヘラや小さいシャベルを使って粘土状の土を少しずつ取り除いたり、「コツン」と何かに突き当たるまで刺していくなどの発掘の方法を聞いた。土器などを見つけたら、その場所が大切な記録になるため、割りばしを利用して作った児童の名前が入る旗を受け取った。手渡した。 いよいよトレパンに長靴、軍手で完全武装した児童の出番だ。遺物を見つかたら遺跡現場事務所が発行する「発掘博士認定証」の交付と記念撮影を行う“ごほうび”付きとあって、児童はやる気満々だった。 児童の期待を裏切らずに始まって数分もたたないうちに「あったー!」の声が上がり、「おう、ようやった、ようやった」「大出来だ!」など回りから拍手がわいた。発見者第1号は、5年生の中林佑君。「お父さんが遺跡が好きなので休みの日に一緒に探しに行ってます。最初に掘ったときにちょっと見えたのでよかったです」と喜んだ。 見つけた遺物は、泥をブラシでこすったり、たたいたして取る。中林君が洗っている最中にも、次から次へと土器を片手に児童たちは水洗い場に押しかけ、成果は上々。水洗いが終わると、畳1枚分ほども大きな看板の前で遺物を手に記念写真に収まっていた。 【関連リンク】 三条・吉津川遺跡で出土の木簡を赤外線写真で解析(2001.11.7) 28日、三条・吉津川遺跡で発掘調査現地説明会開催(2001.10.23) 三条市歴史民俗産業資料館で遺跡発掘調査速報展(2001.4.28) 中部北陸自然歩道(遺跡説明)(三条市公式サイト) ■Copyright (C) kenoh.com Allrights Reserved. |
スポンサードリンク
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||