燕のご当地映画『アノソラノアオ』のヒロイン、宇佐美那枷(うさみともか)役は、先に地元で行われたキャストオーディションの結果、燕市分水地区に住む納谷美咲さん(21)が射止めた。
キャストオーディションには、公募した36人のキャラクターに142人が参加。二度のオーディションでキャストが決まった。21日行われた製作発表では、大御所の三田村邦彦さんや水野久美さんと席を並べた。
納谷さんの経歴は異色だ。今は居酒屋店員だが、県立分水高校を卒業後、なんと1年間、溶接業で働いた経験がある。今回の撮影では、その技能が生かされるシーンもありそうだ。
父はJR、母は銀行に勤務する、どちらかと言えばお堅い職業の家柄。「喜ぶというよりは、迷惑をかけるんじゃないかと心配してます」。きょうだいは保育士の姉がいるが、「姉だと思われたくないので内緒にしておくと言われました」と苦笑いする。
ヒロイン役に選ばれたことには、「やっぱりびっくりでした。もうやるしかないです」と腹をくくる。「うまくできないかもしれないけど、燕らしさが出せればと思います」と少しは欲も。「とりあえず一生懸命、全力で頑張ろうと思います」と前を向いている。