そこで国定市長は、菜穂子さんに質問。地域おこし協力隊の助成は3年が限度だが、山形ガールズ農場では収入のうち生産がどれくらい占めるのか、安定経営にはどのくらいまでもっていくのかと、「生なお金の話」を求めた。
菜穂子さんは、「人を育てる感覚」と言う。コメ農家の時給は300円台と言われるが、時間の使い方は大いに疑問にあると言う。国定市長が「今まさに会社として山形ガールズとして取り組んでいることを」と具体的なデータを求めると、菜穂子さんは、ガールズ農場では今は6割が農業生産物、4割が加工品だが、将来は6割サービス業、2割を生産物、2割を加工品にしたい、会員を増やしていきたいという方向性を示した。
「今のお金の話をもっと続けてよろしいでしょうか」とさらに突っ込む国定市長。サービス業がいちばんうま味があるととらえているのだろうと分析し、どこをいちばん利益を生み出すものにしていくのか、ここだけはゆずれないポイントは何かと質問した。
菜穂子さんは正直に「まだわかんないんですよ。やってみないと」。サービス業を重視するのは「わたしたちに向いているということ」。効率を上げるのは時間がかかり、農家としてひとり立ちできるレベルになるのに3年かかるが、生産をやめることはないとした。
白鳥さんは、山形ガールズの取り組みは革新的で今の時代に必要と思うが、サービス業の割合を広げることは元々、農業が抱える問題を解決できず、できる所だけを救い、できない所はやめればいいではない。
白鳥さんも参画する燕三条プロジェクトが取り組む「畑の朝カフェ」は、気付いたらサービス業を生産に取り込めるように支援していくと紹介した。
(続く)