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燕三条青年会議所主催「三条市の未来を考える公開討論会」の全文(3) (2010.10.24)
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子育て支援について(〜6歳就学)
はい、それでは子育て支援についてお話をしたいと思います。時間も限られておりますので、これまで例えば12時間保育をやってきたんだとか、すまいるランドを開設してきたんだというようなことについては、もう皆さま方、周知の通りだと思っておりますので、少し行政として大事にしていかなければいけないところについて、1点にしぼってお話をしたいと思います。
お手元に配布をさせていただいております資料のうち、教育政策に関する政策というところの子ども・若者総合サポートシステムというところが2項目目に書いていると思います。
今の子どもたち、非常にまあ、昔からそうですけれども、いろんな個性をもっているお子さんがいらっしゃいます。このお一方お一方を大切にしていくということはもちろん大切なわけでございますけれども、なかにはご家庭のなかだけでは、しっかりと家庭教育、あるいは子育てができないというような状況に陥ってしまっているお子さんたちも大勢いるわけでございます。
昨年からこうした子どもたちをどこかの施設だけに限定するのではなく、三条市にかかわるあらゆるおとなの公的な機関がみんなでサポートをしましょうという子ども・若者総合サポートシステムというものを創設させていただきました。
これは、幼稚園から小学校に上がる、小学校から中学校に上がるという段階で、ぶつ切りになってしまっていた、ややもすればこれまでのおとな目線の行政のあり方を変えて、子どもたちの目線に合った形で皆さんで、わたしたち三条市民、あるいは関係者皆さんでその子どもに関する情報を共有し合って、いちばんその子にとって適切なサポートの仕方をどういうふうに展開していけばいいのかということで、この人的なネットワークが全国にも先駆けて昨年、三条市で開設されたわけでございます。これを何としても充実させていきたい、これが思いでございます。
残念ながら数値目標の所にも書いてございます通り、今まだ立ち上がったばっかりでございまして、各種支援に必要な保護者の皆さま方の同意がまだ3.7%という非常に低い水準にあります。子どもたちの将来の幸せをしっかりと確保していくためにも、この同意率をなんとかこれから先の4年間で25%までに引き上げていきたい。そういうためには一つひとつ、この子ども・若者総合サポートシステムのありよう、そして情報の共有化ということをまず念頭に置いていきたいと思っております。
子育て支援についてということでございますが、もう今や少子高齢化のなかで、子どもたちは大変な貴重品でございます。そのなかで国はですね、次世代育成支援対策推進法という法律を定めまして、そのなかに行動計画を各自治体は決めなさいよと、こういうことで、すまいるプランが定められたんだろうと思います。確か、すまいるプランの計画はことしで終了するんじゃなかったでしょうかね。
したがいまして、やはりこの次世代育成支援対策推進法に基づいて、これからの時代を予見しつつ、行動計画を新たにたてるという状況だろうと思いますが、わたくしは今までのプランの再点検と検証をしたうえでですね、この推進法にのっとって組み上げていくべきだろうと。
そのなかでの発想のひとつとして、とくにその経済活動を必要とする若いお父さん、お母さんをどうやったら応援できるかという、その仕組み、それからいわゆる地域の見守りをですね、この子どもたちにどのように確保できるかという、そういった仕組み。
あとそれから妊産婦への支援体制。まだ赤ちゃん産まれてませんけれども、子育ての現場にいずれ来られる妊産婦へのサポート。それから、ひとり親家庭へのお子さんへのサポート。こんなことを議論を重ねながらですね、この支援対策推進法に基づく社会的責務を自治体として行動計画のなかに織り込んでやっていくべきだろうと、こう思っております。
今までのすまいるプランの点検と検証をやらなければ、いくら数字が上がった、下がったと言っても、それは言葉の遊びでございましてですね、これからの子どもの数を増やしていくという方向付けのなかで、若いお父さん、お母さんたちが安心して産んでくれる環境をどうやってつくるかというのが最終的な勝負だろうと思っております。そんな形のなかで子育て支援というのに取り組んでいきたいなあと思います。以上です。
まあ、今ほどご指摘をいただいても、なんかすごく総論ばかりなので、やはり少しきちんと各論の話をしていかなければいけないんだろうというふうに思っております。
今、あらためて子どもの視点を考えていったときに、これまでややもすればわたしたちおとなが欠けていた視点というのは、必ずしも本当に子ども側の目線に立ったような行政サービスを提供していたんでしょうかという所は、非常に大きな課題としてあったんだと思っております。
2年前、文部科学省であろうが、厚生労働省であろうが、どんな所管であろうが、子どもにかかわるすべての取り組みを教育委員会の方に一元化をさせていただきました。その結果、連続的な次世代行動計画、次世代の子育て支援をしていくための具体的な計画づくりも一気通観型の計画をつくっていくことできたわけでございます。
ただ、そのときにいちばんケアをしていかなければいけないのが、子ども・若者総合サポートシステムだと思っております。
総論的だとおっしゃいましたけれども、やはりこれはあのー、姿勢とでも言いますかね、哲学とでも言いますか、ただその子どもさんがですね、健康ですくすくと育つという、生物学的に育つということではなくて、人間として育つということになりますと、いろんな仕組み、仕掛けというのがもう極めて大事になってくるだろうと思うんですが、この部分についてですね、我々のもってる地域資源やら何やらをどのような仕組みに反映させられるかという知恵をしぼるのは、わたくしはまあ、あのー、結局、市民の皆さん一人ひとりと議論重ねながらくみ上げていくしかないんじゃないかと、こう思っているわけでございます。
で、今までのすまいるプランでいろいろあの取り上げられた事業ですね。これのいい所は残して、返ってあんまり効果のなかった所はやはり方向転換を図るということで努力を重ねてけば、よりいいものができるのではないかと思っております。
まあ、できればこれから先、まさに為政を志そうということであれば、どこの点が足りなくて、どこを伸ばしていくのかということを具体にこれから先、あげていただけると大変ありがたいなあというふうに思っておりますが、例えばこの子ども・若者総合サポートシステムということを考えていったときに、非常に留意をしなければいけないのは、医療機関との連携であります。
さまざまな障がいを抱えているお子さんが現実にはいらっしゃるわけですけれども、わたしたち親御はそういうことに対して真剣に向かい合うことができるかどうかといったときには、非常な壁があります。それをサポートしていくためにも医療機関まわりのまざまな教育機関であったり、子育ての支援機関との連携が必要になっていくんだろうと思っております。
そうしたことを考えたときに、今回、障がい支援部会というものをワーキングチームを含めて設立をさせていただき、月に1回から2回、定期的な会合を積み重ねていってるというのが現状でございます。
あのアンケート調査と言いますか、このあのJCの方からいただきました資料、これをアンケートの中身的なもので何項目か並んでおりますが、これを見ておりますと、子どもたちが安心して遊べる開放施設だとか、公園を増やしてほしいとか、いろいろございますけれども、やはりあの、その本質は核家族化が進展した結果、経済活動、あるいは育児の点でですね、あるいはお子さんが病気になったとき、いろんな意味で人手を必要とする。
その人手を必要とするときの地域の見守りがですね、親族、きょうだいだけではなくて、仕組みとしていつでも若いお父さん、お母さんのSOSに対応できる、そういった仕組み。こんなことをわたしは、この次世代育成支援対策推進法の行動計画の部分の柱に据えていきたいなあと思っております。
まあ、今ほど言われたSOSに対する対応の仕組みこそが、この子ども・若者総合サポートシステムなわけですけれども、この子ども・若者総合サポートシステムについてやっていかなければいけないことはもちろんであります。
ただ、このまんまの話だけだとずーっといきますので、次の話を例えばいたしますと、わたしたちの町は産業の町なんですね。そうすると、これまでのことを考えていったときに、やはり12時間保育だけではままならない所についてどうやってケアをしていくのかということは非常に大切なことだと思っております。ただ、これを公的なサービスの支援だけでやっていくには、やはりどうしても限界があります。
こういうときにこそ地域の皆さま方からお力をちょうだいできればということで、すでに始めておりますけれども、もう子育てを終えられた地域の皆さんが一時的にお子さんを預かるというようなことが、もっと垣根を低くしてできるような仕組みをこれから先、もっと深掘りしてゆく必要があるんだろうと思ってます。
あの、大変、耳障りのいいお話でございますが、例えば具体的にですね、じゃあ、あのどういうことを現在の市政執行のなかであるか。例えば南幼稚園の廃止問題ってのがございます。これに対する考えをまあ、あの、お聞きしたいところでございますが、わたくしはやはり幼保一体のなかで、その南幼稚園は残すべきだろうと、こう思っておりますが、この議論はまた別な機会に、1分ですからできませんので、譲るといたしまして、現にこの問題の取り扱いが現市長さんの子育て支援の実態ではなかろうかと。まあ、わたくしはこんなふうに判断をいたしておるわけでございます。
そういう形のなかでですね、子どもが健康で地域に見守られながら健やかに育っていく。当然ことでございますが、具体的にどんな仕組みを使ってそこへどのような税金を投入するかという議論だろうと思いますので、これはわたくしひとりが独断的なプランをたてるわけじゃなくて、皆さんと議論を重ねてつくっていきたいと。こう思います。
最後のせっかくの機会でありますので、最後は夢の話をしたいと思いますが、その前に1点だけ。南幼稚園についてふれられたので、それに対して反論せざるを得ないわけであります。
今の南幼稚園は2学年でございますけれども、その2つの学年合わせても十数名というようなのが、現状であります。子どもたちにとって本当にそれが理想的な環境なんでしょうかと。こういうことはわたしたおとなだからこそ、しっかり考えていかなければいけない。
ただ、繰り返しになりますけれども、いちばん大切なことは、わたしたち共働きの多いこの町において、いかにしっかりと仕事をしながら安心して子どもを育てることができるのかということの取り組みが非常に重要でありまして、12時間保育だけではなくて足りないさまざまな土曜日、日曜日のケアも合わせてやっていくことが、とても重要だと思っております。
とにかく新生児の数が少ないという現状に鑑みてですね、どうしてもこの少子高齢化のなかで最後はやはり人口増の議論になるわけですが、この人口増ということはもう大変、あの難しくて、魔法の杖はないわけですね、その解決策には。
この魔法の杖がないということで、どのような地道なことをやるかといったら、もう、そりゃ、若いお父さん、お母さんたちに頑張って子どもをつくってもらうだけの環境を提供する以外ないわけですから、その環境を提供するということの本質がですね、行政が単独で考えて、ああでございます、こうでございますと所詮、並べてもそれはもう、わたしは実態的についていけないんじゃないかと。
やっぱりいちばん苦労されている皆さん方ともういっぺん、議論を点検、過去を点検、検証し直して、その議論のうえにいいものは残して、足りないものは足していく、こういう姿勢で取り組んでいきたいと、こう思っております。
産業振興政策について→
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