式辞。本日、この良き日にめでたく成人式を迎えられた皆さん、おめでとうございます。こころからお祝い申し上げます。また、公私ともにご多用のなか、ご臨席を賜りましたご来賓の方々に厚く御礼を申し上げますとともに、きょうまで君たちの成長を支えてこられたご家族の感謝とお慶びの言葉を申し上げます。
昨年3月11日に発生した東日本大震災により、たくさんの尊い命や財産が奪われました。震災から1年が経過しても被災地の復興は思うように進まず、今なお不安で不自由な生活を余儀なくされている方々が数多くおられます。
燕市内でも福島県などから約140名の方々がいまだ避難生活をされていることを皆さんはご存じでしょうか。君たちは本日ここに成人式を迎えられたわけですが、成人になるということは、地域社会の一員としてこれからの未来を担っていく義務と責任が生じることでもあります。日本は今、明治維新、太平洋戦争終戦に匹敵する大きな社会変革を迫られていると言われています。未曾有の大震災から立ち上がり、この閉塞状態とも言える日本の社会が再び活力と希望を取り戻し、新しい時代を築いていくことが強く求められているのです。
そして、その大きな原動力となるのが君たち、若者の存在だと私は思います。明治維新を成し遂げた坂本龍馬や西郷隆盛、敗戦のなかから世界第2位の経済大国を築いたソニーの井深大やホンダの本田宗一郎、いずれも若い力が新しい時代を切り開いてきました。